2021年8月28日 16:00
生涯をともにした恋人も『TOVE/トーベ』ムーミン人気キャラクターの実在のモデルたち
現在、立体作品はムーミン美術館に常設で展示されており、8mmで撮りためた素材は、それらを再構築して制作したトーベ・ヤンソンの映画三部作になったほか、トーベ・ヤンソンやムーミン関連の企画展などで紹介されている。
ビフスラン<ヴィヴィカ・バンドラー>
トーベの分身トフスランと仲良しのビフスランのモデル。大学在学中にフィンランド初のスウェーデン語系の学生劇団を設立。やがて演劇界で頭角を表し、キャバレーのレヴューを劇場で行うなどヘルシンキやフィンランドの演劇シーンに次々と新しい風を吹き込んだ舞台演出家。
1946年にトーベと出会い、やがて愛し合うように。同性愛が処罰の対象だった時代、ふたりはトフスランとビフスランと呼び合い、お互いにしか通じない言葉や暗号で愛を伝えあった。ムーミンの物語に登場するトフスランとビフスランが自分たちの言葉で話しているのも、ここからきている。
ムーミンパパ&ムーミンママ<ヴィクトル・ヤンソン&シグネ・ハンマルステン=ヤンソン>
ムーミンパパとムーミンママのモデル。著名な彫刻家でありながら、フィンランドの美術史で最も高名な彫刻家が同時代にいたこともあり、収入は極めて不安定だった芸術家の父・ヴィクトル。