(Photo:cinemacafe.net)
芸術を嗜むのに最適な季節といえば、秋…ですが、暑い夏の過ごし方として、涼しく美術館や劇場を巡るというのも、いいものです。夏休みには、多くのアートイベントも開催されますし、興味深い企画も盛りだくさん。さらに、最近では美術館などに素敵なカフェもあったりして。そう、快適空間での夏のひとときを過ごすのは、かなり良いアイディアなのです。そんなわけで今回は、この夏おすすめのアート関連映画を2本ご紹介します。
まずは、『セラフィーヌの庭』から。セラフィーヌとは、アンリ・ルソーに代表される素朴(ナイーブ)派の女流画家、セラフィーヌ・ルイのこと。独学で絵を描いてきた彼女は、もともと家政婦として働いていました。
貧しく、孤独に過ごしながらも、草木に話しかけ、自然と対話し、神を敬う女性だったのです。41歳のとき、守護天使からの啓示がきっかけで絵を描くように。とはいえ、貧しい生活の中で、芸術を生み出し続けるのは大変なこと。例えば、画家ならば、感性だけでなく、それをヴィジュアル化するためのキャンバス、絵の具、筆などが必要になります。セラフィーヌは、家賃を滞納し、石炭を買うのを控えながらも、洗濯や掃除で得た僅かな収入を画材へと投入。