金獅子賞はソフィア・コッポラ作品!“元カレ”タランティーノ感激? 日本勢は無冠
(Photo:cinemacafe.net)
授賞式後の会見で、父フランシス・F・コッポラ監督に報告をしたかと聞かれたソフィアは「すぐに両親に電話をしたら、とても感激していたわ。イタリア系である私たちにとって、イタリアの映画祭で賞をもらうことは、特別なこと」と語った。
ソフィアの名前を呼ぶ際、審査委員長であるクエンティン・タランティーノが、「この人にこの賞を贈ることが出来るなんて…」と言いながら涙ぐむそぶりを見せるなど、あまりに芝居がかっていたため、一部のプレスからは失笑が出ていたが、作品自体は本命の1本で、納得の受賞となった。ちなみにタランティーノにとってソフィアは元恋人。現在は仲の良い友人だという2人はステージで、抱き合って喜びを分かち合った。
会見で、ドイツ人記者から「あなたはアジア映画のファンだが、アジア映画が1本も受賞していないのははなぜか?」と聞かれたタランティーノは、「実際、審査員はみんな三池の作品(『十三人の刺客』)を気に入っていた。しかし、どうしても賞をあげられない場合もある」と答えた。
また、男優賞は『ESSENTIAL KILLING』(原題)でタリバンの兵士を一言も発さずに演じきったヴィンセント・ギャロが受賞。しかしギャロはヴェネチア入りしていたものの、自身の監督作の会見やレッドカーペットもキャンセルするなど、最後まで公の場に姿を見せることはなく、相変わらずの変わり者ぶりだった。
<主な受賞結果>
金獅子賞(作品賞):『SOMEWHERE』(ソフィア・コッポラ監督)
銀獅子賞(監督賞):アレックス・ド・ラ・イグレシア(『BALADA TRISTE DE TROMPETA』)
脚本賞:『BALADA TRISTE DE TROMPETA』(イエジー・スコモリフスキー)
審査員特別賞:『ESSENTIAL KILLING』(イエジー・スコモリフスキー監督)
男優賞:ヴィンセント・ギャロ(『ESSENTIAL KILLING』)
女優賞:アリアーヌ・ラベッド『ATTEMBERG』
マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞):ミラ・クニス (『ブラック・スワン』)
(photo/text:Ayako Ishizu)
■関連作品:
ノルウェイの森 2010年12月11日より全国東宝系にて公開
© 2010「ノルウェイの森」村上春樹/アスミック・エース、フジテレビジョン十三人の刺客 2010年9月25日より全国東宝系にて公開
© 2010「十三人の刺客」製作委員会ブラック・スワン (仮題) 2011年春、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開
© 2010 Twentieth Century Fox.SOMEWHERE (原題) 2011年4月2日より新宿ピカデリーほか全国にて公開
© 2010 - Somewhere LLC 第67回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]
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