家計に重くのしかかる教育費。大学進学時におおよその金額が準備できていることが理想だが、そうでない場合には奨学金を利用するという手段がある。しかし、最近では奨学金返済の滞納者が増えている。そこで今回は、ファイナンシャル・プランナーの村松祐子さんにどの程度の額までなら奨学金を借りても大丈夫か教えていただく。
○結婚後も長く続く返済
奨学金制度を利用する動機としては、大学時代の資金が貯められていなくて、「それなら奨学金を利用すれば」というケースが少なくないようです。ただ、給付型以外の奨学金は返済しなければいけないお金で、借金と一緒です。
日本学生支援機構の奨学金制度には、利子がかからない第一種奨学金、利息が付く第二種奨学金があります。第一種奨学金の場合には、貸与された金額を卒業後に返済期間の月数で単純に割った金額を月々返すことになります。
利子付きの場合の金利は経済・金融情勢により変動しますが、上限年3%の利息と合わせて借りたお金を返済していきます。
今、大学生の約半数が奨学金を利用していますが、就職して結婚してからも夫婦ともに奨学金の返済が終わらず、その返済額に家計が圧迫されているケースもあるのが現実です。