関西オモシロ鉄道の旅 (28) 京都の紅葉シーズン到来! 嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車
列車は保津川沿いの渓谷を走っていて、急流下りで有名な保津峡を見下ろす景色が楽しめます。京都と亀岡の市街地に挟まれた短い路線ながら、意外と山深い山岳鉄道の趣があります。このあたり、叡山電鉄の回でも書きましたが、いわゆる「京都の中自然」といった雰囲気ですね。人を拒絶するようなグレートネイチャーな世界ではないけれど、「夜にはしっかりお化けが出ますよ」的な山深さ。
よく晴れた秋日和、筆者はひとり、トロッコ列車が来るのを待ち構えていました。しかし人里離れた山峡にひとりでいると、いささか寂しい気持ちになります。お化けだって、「昼間は絶対に出ません」と約束してくれているわけではありません。
不意に川のほうから歓声が上がりました。やばい、昼間から出たか!? と思って目を凝らすと、生い茂った枝越しに、瀬に揉まれるラフティングのボートが見えました。筆者のいた場所より、その下の川のほうが人通りが多いみたいです。なんとなく不思議な感覚です。
さらに奥へ進むと、いままさに現役バリバリのJR山陰本線の鉄橋が現れました。
緑の谷間に、特急形電車381系の国鉄色が映えます。トンネルと鉄橋で、ほぼ直線ルートで走り去る山陰本線の列車と、その下をくぐって川沿いの景色を楽しむトロッコ列車と。やはり鉄道、どちらもいいものですね。
この嵯峨野観光鉄道、トロッコ嵯峨駅はJR嵯峨嵐山駅と同じ敷地にあるのですが、トロッコ亀岡駅は最寄りのJR馬堀駅からちょっと離れています。だから、トロッコ嵯峨駅から往復で乗るか、あるいは亀岡からの帰りは保津川下りに乗船するか……というのが、嵯峨野観光の楽しみ方として良いのかもしれません。駅もそういう役割を自覚しているのでしょうか。トロッコ嵯峨駅には蒸気機関車D51形が展示されていたり、巨大ジオラマ館が併設されていたりして、平日でも観光客でにぎわっていました。いよいよ京都は紅葉のシーズン到来です。
観光客でごった返す嵯峨野へ、あえて突入してみるのもまた、楽しいのではないでしょうか? いや、かなりの大混雑になるので、筆者はちょっと遠慮しておきますが……。
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