2014年12月29日 10:00
プロ野球の楽天・松井裕樹が、実感した「成長の証し」や結婚観を語る
2012年の夏、一人の左腕が高校野球の聖地・甲子園をわかした。男の名は松井裕樹。150キロに迫るストレートと「消える」とまで称されることがあるスライダーを武器に、松井選手は甲子園で三振の山を築いた。
その年、大会新記録となる1試合22奪三振、10者連続三振などの華々しい記録を残した怪物左腕は2014年、ローテーションの一角を担うことを期待されて東北楽天ゴールデンイーグルスに入団した。
ただ、黄金ルーキーをもってしても「プロの壁」を打ち砕くことはできなかった。4月2日のデビュー登板では、6回3失点と試合をつくったものの初黒星を喫した。続く北海道日本ハムファイターズ戦、福岡ソフトバンクホークス戦でも敗戦投手となり、2リーグ制以降の高卒ルーキーでは初となる「プロ初登板から3連敗」という不名誉な記録までついてしまった。
さらに、4月23日の登板では5回を投げて8四球を献上。
試合後、星野仙一監督(当時)は、「もう一回、ピッチングのABCからやってもらう」との厳しい言葉で松井選手を糾弾。二軍行きを命じた。
だが、松井選手はそこからはいあがった。6月6日に一軍選手登録されると、翌7日にプロ初となるリリーフ登板を経験。