野菜ジュースを食前に飲むことで、メタボリックシンドローム(メタボ)の原因の1つとされる食後の血糖値の上昇が抑えられることが明らかになった。カゴメが8日、城西大学(金本郁夫教授)との共同研究により、ヒト試験で実証したと発表した。1月10~11日に開催される第18回 日本病態栄養学会で発表する。
今回行われた試験では、健常な大学生8人が5つのパターンで野菜ジュースと白米を摂取。それぞれ食後の血糖値を経時的に測定し、血糖値の変化を調査した。
パターンは、白米150グラムのみを摂取した場合と、白米106グラムと同時に野菜ジュース200mLを摂取した場合、15分前、30分前、60分前に野菜ジュース200mLを摂取した場合の5通り。全体の糖質量は50グラムに統一して行われた。
その結果、白米のみを摂取した場合に比べて野菜ジュースを白米摂取前に飲んだ場合は、食後の血糖値の上昇が低く抑えられた。
特に食事の30分前に飲んだ場合の効果が高い傾向にあり、野菜ジュースと白米を同時に摂取した場合は、上昇した血糖値が速やかに低下することが確認されたという。
カゴメではこれまでに、野菜ジュースを食前、または食事中に摂取することで、食後の血糖値の上昇が抑えられることを、ラットを用いた試験で明らかにしていた。