COOL Chips XVIIIが今年も開催 - 8カ国から約160名が参加
交通という点では、地下鉄みなとみらい線の日本大通り駅がビルの地下にあり、一番便利であるが、JRや横浜市営地下鉄の関内駅から歩いても、10分とはかからない。それに、関内駅から歩くと、横浜公園を通ることになる。この時期の横浜公園は、色とりどりのチューリップが咲き誇り、まことに美しい。
そして、横浜公園を抜けて日本大通りという広い通りを200mほど進むと会場の横浜情報文化センターに到着する。
COOL Chips XVIIIの組織委員長を務めるのは東北大学のサイバーサイエンスセンター長である小林公明教授である。
今年は、参加者は160名程度で、日本からの参加者が多いが、8カ国からの参加者があったという。
次の写真のように、200人程度キャパシティの会場がほとんど埋まるという盛況であった。学会としては、出席者が増えるのは結構であるが、会場のキャパシティを超えると、もっと大きなホールを探すことが必要になるという心配もあると思われる。
初日の4月12日はチュートリアルで、フランスのCEA LETIのEdith Beigne氏のメニーコアチップの速度と電力の適応的な調節に関する講義で始まった。続いて、同じCEA LETIのAnca Molnos氏が、適応的な調節をシステムレベルでどのように行うかについて講義を行った。最初に女性の講師が2人続いて登壇するというのは、COOL Chipsの歴史では初めてではないかと思う。
今回のCOOL Chips XVIIIでは、初日に3件の講義が行われ、2日と3日には、6件の基調講演と3件の招待講演、そしてパネルディスカッションと15件の論文発表が行われた。これらの内の興味深いものについては、引き続き、紹介していく予定である。
また、COOL Chipsでは、学生や若い研究者の研究発表を行う25件のポスター発表が行われた。
別室にポスター展示会場が設けられ、COOL Chips参加者がそれを見て回り、発表者と質疑を行う。そして、意義が大きい、興味深いと思ったポスターに投票する。そして、多くの投票を集めたポスターを表彰する。
今年は、慶應義塾大学の天野研究室の増山滉一朗氏らの「Ultra Low Power Reconfigurable Accelerator CMA-SOTB-2」という発表がベストポスター賞を獲得した。そして、電気通信大学の入江研究室の野村隼人氏らの「Stubborn Cache: A Novel Strategy for Repeating Thrashing Access Patterns」という発表と、奈良先端科学技術大学院大学の中島研究室の竹内昌平氏らの「A Parameterized Many Core Simulator for Design Space Exploration」の2つの発表がFeatured Poster Awardを授賞した。
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