2015年6月29日 06:00
行った気になる世界遺産 (12) 文明の息吹を残す天空都市! そこは確かに一生に一度は行くべき世界遺産
○世界遺産データ
『マチュ・ピチュ』(複合遺産)。ペルー。1983年登録。
一生に一度は行ってみたい世界遺産のトップ3には間違いなく入るマチュ・ピチュ。インカ帝国が築いた天空都市、というのは言わずもがな。実は複合遺産なんですよ!
マチュ・ピチュに至るには、麓の温泉街から急峻な坂道をバスで上っていくのですが、その道中はジャングルとなっています。今でこそ遺跡の周辺は切り開かれて見通しもいいのですが、1911年にアメリカ人探検家のハイラム・ビンガムが発見するまでは、ジャングルの中に埋もれていたのです。
遺跡の周辺では、アンデスイワドリなどの絶滅危惧種が生息し、手つかずの自然が残されていることから自然遺産としての価値も評価されました。
国外からマチュ・ピチュを訪れる際には、やはり世界遺産であるクスコという都市が起点となりますが、この間を結ぶ列車の名は「ハイラム・ビンガム号」となっています。
○筆者プロフィール: 本田 陽子(ほんだ ようこ)
「世界遺産検定」を主催する世界遺産アカデミーの研究員。大学卒業後、大手広告代理店、情報通信社の大連(中国)事務所等を経て現職。全国各地の大学や企業、生涯学習センターなどで世界遺産の講義を行っている。