2015年11月10日 07:56
Google、最新の機械学習システム「TensorFlow」をオープンソース化
米Googleは11月9日(現地時間)、同社が開発した最新の機械学習システム「TensorFlow」のソフトウエアライブラリをオープンソースで公開した。ライセンスはApache 2.0だ。
同社は2011年に「DistBelief」というディープラーニング基盤を開発して、ニューラルネットワークの成長を加速させた。その成果の1つが2012年に公開したネコの認識であり、Googleアプリのスピーチ認識が25%向上し、Google Photosのイメージ検索が誕生した。しかし、DistBeliefは対象となるニューラルネットワークに制限があり、コンフィギュアしにくく、汎用性に乏しいといった課題を抱えていた。そうした問題を解決し、より高速かつスケーラブルなディープラーニング基盤として構築されたのがTensorFlowである。いくつかのベンチマークではTensorFlowが初代DistBeliefより二倍も高速なスコアを記録し、ニューラルネットワークのトレーニングが最大5倍高速になった。
TensorFlowをオープンソース化する狙いは機械学習研究の進捗である。
Google CEOのSundar Pichai氏は「研究者からエンジニア、そしてホビイストまで、機械学習コミュニティに属する全ての人々が、論文ではなく、実際のコードを通じて活発なアイディアの交換を行うようになると期待している」