くらし情報『妊娠中の抗てんかん薬投与が子供の学習/記憶障害を引き起こす可能性-九大』

2015年11月20日 11:41

妊娠中の抗てんかん薬投与が子供の学習/記憶障害を引き起こす可能性-九大

妊娠中の抗てんかん薬投与が子供の学習/記憶障害を引き起こす可能性-九大
九州大学は11月20日、抗てんかん薬の1つである「バルプロ酸(VPA)」を妊娠マウスに投与すると、出生・成長した子供の脳で神経細胞(ニューロン)産生能が低下してしまい、学習・記憶に悪影響があることを確認したほか、この学習・記憶能の低下は、自発的運動によって改善されることも確認したと発表した。

同成果は、九州大学大学院医学研究院の中島欽一教授、Berry Juliandi学術研究員らと、東北大学、星薬科大学、国立医薬品食品衛生研究所らで構成される研究グループによるもの。詳細は、国際学術雑誌「Stem Cell Reports」オンライン版に掲載された。

これまでの研究から、てんかんを合併した妊婦の約2割がVPAによる治療を受けており、その妊婦から出生した子供は、他の抗てんかん薬による治療を受けた妊婦から出生した子供と比較して、認知機能が低下することが報告されているが、その原因などについてはよくわかっていなかった。

今回、研究グループでは、VPA曝露によって出生した子供の認知機能が低下する原因として、海馬のニューロン新生の異常に着目して研究を行ったという。具体的には、妊娠マウスに対し、ヒトにおける妊娠4週から6週に相当する期間にVPAを投与。

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