くらし情報『東邦テナックス、熱可塑性樹脂を使用した織物プリプレグを開発』

2015年12月24日 15:43

東邦テナックス、熱可塑性樹脂を使用した織物プリプレグを開発

東邦テナックス、熱可塑性樹脂を使用した織物プリプレグを開発
東邦テナックスは12月24日、熱可塑性樹脂を使用した難燃かつ高強度・高剛性の織物プリプレグを開発し、2016年1月より少量サンプルの有償販売を開始すると発表した。

現在、炭素繊維強化プラスチックには、強度の面からエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられており、一般的な工法であるオートクレーブ成形は、炭素繊維シートに熱硬化性樹脂を含浸させたシート(プリプレグ)を金型上に積層させ、バッグで覆った後に真空吸引と加熱により成形している。こうした熱硬化性プリプレグを使用する場合、耐衝撃性に乏しく、成形時間を要するため、量産には不向きとされている。また、熱硬化性プリプレグは、一般に冷蔵保管が必要となる。

一方、熱可塑性樹脂を用いるプリプレグも開発されているが、一般に熱可塑性樹脂は粘度が高く、樹脂の含浸が難しい。また、炭素繊維同士の交点が熱可塑性樹脂の含浸を妨げるため、ロール状の織物プリプレグを開発するのは困難とされてきた。

今回開発された熱可塑性の織物プリプレグは、樹脂の含浸性が高いため、体積当たりの炭素繊維量を55%以上にまで高めることができる。また、織物プリプレグでありながら、幅1m、長さ100mのロール状での供給が可能となっている。

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