くらし情報『名古屋大、他の細胞との相互作用なしで記憶を形成できる単一神経細胞を発見』

2015年12月28日 15:20

名古屋大、他の細胞との相互作用なしで記憶を形成できる単一神経細胞を発見

名古屋大、他の細胞との相互作用なしで記憶を形成できる単一神経細胞を発見
名古屋大学と日本医療研究開発機構は12月25日、従来の定説とは異なる新規の記憶メカニズムを発見したと発表した。

同成果は、名古屋大学大学院 理学研究科 森郁恵 教授と同大学院 医学系研究科 貝淵弘三 教授らの研究グループによるもので、12月24日付けの米科学誌「Cell Reports」に掲載された。

記憶・学習の成立機構にはさまざまな仮説があるが現在では、記憶や学習は多細胞間の相互作用によって支えられており、特に神経回路網内でシナプス伝達効率が変化する「シナプスの可塑的変化」によって成り立つとするシナプス説が最も有力となっている。

同研究グループは、一定の温度で餌の存在する条件下で飼育された線虫の個体が餌のない温度勾配上で、過去に体験した飼育温度へ移動する「温度走性行動」をモデル系として研究を行ってきた。これまでに、この行動をつかさどる神経回路が同定されており、その回路の最も上流に位置するのが、温度受容細胞である「AFDニューロン」であることがわかっている。また、15℃で飼育した線虫のAFDニューロンは、15℃付近の環境に線虫がいるとき応答し、25℃で飼育した線虫のAFDニューロンは、25℃付近の環境に線虫がいるとき応答する。

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