2016年2月17日 11:00
薬の早期投与で花粉症の重症化を防ぐ「初期療法」とは
●症状を抑制するための投薬タイミング
「花粉症」と聞くと、一部の人は非常に辟易とした気持ちになるだろう。特に有名なスギ花粉が一般的に飛散する2~4月は、目がかゆかったり充血したりと、どこに行くにしてもおっくうになる。
実はこれらのアレルギー症状は、花粉飛散開始前から薬を投与する「初期療法」を行うことでシーズン中のつらさを緩和できるのだ。本稿では、あまきクリニック院長の味木幸医師の解説をもとに、花粉症における初期療法の重要性について紹介する。
○ベストな投薬タイミングは
花粉症の症状が悪化してから治療を始めると、それだけ効果が強い薬を使用する必要があるし、症状が緩和されるまでの時間もかかる。近年では、花粉飛散開始の2週間ほど前から薬を使い始めると、シーズン中の症状が軽くなることがわかってきている。これが初期療法だ。
「飛散開始の2週間ぐらい前から、抗アレルギー薬を内服と外用で両方とも使用します。
シーズン前に薬を投与することで、飛散時期に向けて体の"準備"を整えるという意味合いがあります」。
目のための投薬というと外用の点眼のイメージが強く、内服薬はあまり意味をなさないのではと考えている人もいるだろう。