理研など、細胞内の分子混雑状態により色が変わる蛍光タンパク質を開発
同成果は、理研 生命システム研究センター先端バイオイメージング研究チームの大学院生リサーチ・アソシエイト 森川高光氏 (研究当時は大阪大学大学院生命機能研究科)、渡邉朋信 チームリーダー、大阪大学大学院理学研究科 今田勝巳 教授、同産業科学研究所 永井健治 教授、北海道大学大学院 先端生命科学研究院 金城政孝 教授らの研究グループによるもので、3月9日付けの英国科学誌「Scientific Reports」に掲載された。
近年、試験管中と細胞中ではタンパク質の折り畳まれ方が異なることが発見されており、また分子混雑がタンパク質の機能にも影響を与える可能性が示唆されている。分子混雑を評価する指標としては、これまで流動性(分子の動き)が使われてきたが、混雑状態と流動性は必ずしも一致せず、その両面から評価する必要があった。
同研究グループは、分子混雑が溶液の疎水性と直接関与していることに注目し、溶液全体の疎水性は、分子混雑のうち最も大きなファクターであるタンパク質濃度と見なせると考えた。そこで今回、計測技術の基盤として、生きた細胞中での計測が可能になる蛍光タンパク質を選んだ。
蛍光タンパク質は円柱型で、蛍光を発する発光団はその円柱構造の内部にある。同円柱構造は、発光団を水分子との相互作用から守っているため、発光団の蛍光は溶液中の疎水性には依存しない。
つまり、蛍光が失われない程度に発光団と水分子を相互作用させることができれば、溶液中の疎水性によって発光の量が変わる蛍光タンパク質になる。
蛍光タンパク質の遺伝子改変には通常、アミノ酸を置換する方法が用いられるが、今回、あえて余計なアミノ酸を挿入することで、円柱構造の一部が少しだけ壊れ、数個の水分子だけが発光団に相互作用するような構造を生成。グリシンをひとつだけ蛍光タンパク質に挿入したところ、溶液の疎水性によって蛍光強度が変わる蛍光タンパク質になることがわかった。さらに、蛍光共鳴エネルギー移動法を適応することで、分子混雑が上昇すると、黄色から青色に色が変わる蛍光タンパク質「GimRET(Glycine inserted mutant fRET sensor)」を得た。GimRETから発せられる蛍光の色を解析することで、分子の混雑状態が評価できると同時に、光学顕微鏡を用いることでGimRETの細胞内での拡散速度が計測可能となる。
同研究グループはGimRETについて、基礎的な生命科学分野のみならずアミロイド―シスなどの分子混雑が関連する病気の原因解明など、医学分野においても役立つことが期待できると説明している。
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