アンジャッシュ、声優デビューの喜び語る - 個人活動への思いやコンビの夢も
●声優初挑戦の感想と演じた役への共感
お笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建と児嶋一哉が、"コウノトリが赤ちゃんを運んでくる"という寓話をもとにしたアニメーション映画『コウノトリ大作戦!』(11月3日公開)で声優に初挑戦。『トイ・ストーリー』をはじめとするディズニー/ピクサーの名作を手がけてきたダグ・スウィートランドが共同監督として携わる本作で、渡部は主人公のコウノトリのジュニアの声を、児嶋は告げ口屋のハト、トーディ役を演じている。
このたび、ハリウッドデビューの喜びなどを2人にインタビュー。最近では、渡部はプレゼン力を生かしてグルメなどさまざまな分野で活躍、児嶋は俳優としてドラマや映画にも出演しているが、そんな2人の個人の活動についても話を聞いた。さらに、AAAの宇野実彩子とのデュエットソングもリリースした児嶋にその話をすると、渡部がイジり出し、なんとその場で歌を披露! 渡部が磨きをかけたプレゼン力で映画の魅力を熱弁したあとも、児嶋は歌でアピールする爆笑インタビューとなった。
――ハリウッド作品で声優初挑戦。話を聞いたときはどう思いましたか?
渡部:「声優の仕事来てますよ」って言われて、「ああ、そうなんだ」って見たら、こんなとんでもない大作で…徐々に事の重大さに気付きました。スタッフもすごいし、規模もすごいし、ハリウッドじゃんって。
――渡部さんが演じられたジュニアは、主人公ですし、出ずっぱりですね。
渡部:そうなんですよ。台本見たら「えー! こんなにセリフあるの!?」って。
――児嶋さんは、最初に話を聞いたときはいかがでしたか?
児嶋:僕も同じで、マネージャーから「渡部さん主演で声優の仕事が来てます。渡部さんのライバル的なキャラクターで。どうします?」と言われて、「やろう」と思ってちゃんと話を聞いたら、めちゃくちゃデカい話じゃんって。もっとテンション上げて話しろよって感じでした(笑)。
――演じるにあたって、特に意識したことを教えてください。
渡部:ジュニアは、最初は仕事仕事でちょっといけすかないコウノトリなんですけど、赤ちゃんを通じてだんだん人間味が出てくるという役なので、そのあたりを意識しました。嫌なやつからいい人に変わっていくという部分に気を付けましたね。児嶋:トーディは、昔のイケイケな業界人のようなキャラクターと言われていたので、なんとなくそのイメージで練習しました。
――児嶋さんは最近、俳優としてもご活躍されていますが、その経験が生かされましたか?
児嶋:これまでの芝居とはまた違う仕事だなと思いましたが、すごくいい経験になりましたね。台本を見て、口の動きを見て、カウントを見て…見るところがたくさんあるのが慣れなくて大変でした。そしてもちろん、役としてセリフを言わなきゃいけないので。
――俳優経験豊富な児嶋さんから渡部さんに何かアドバイスはあったのでしょうか?
児嶋:それはないですね。
渡部:されてたとしてもキレていたと思います。
うるせーって(笑)。声優に関しては2人とも同じスタートラインですから。
――お互いの声を聞いていかがでしたか?
渡部:ある意味、新鮮でしたね。普段の声とはちょっと違う、お芝居した声でかけあっているので、それが新鮮でした。
児嶋:初めてではない感じがしました。すごい慣れている感じに聞こえましたね。
――演じたキャラクターに共感したポイントはありますか?
児嶋:まず、見た目が似てるなと(笑)。そして、優秀な人の足を引っ張ってやろうっていうのは、人間みんなあると思うので、共感しやすかったです。
渡部:ジュニアはキャリア志向なんですが、赤ちゃんのかわいさにやられていく。僕も子供なんてと思っているんですけど、人の子供でも実際に見ると本当にかわいいし、子供ほしいなと思うので、そういう意味ではすごい共感できました。
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●多岐にわたる個人活動への思い
――児嶋さんは俳優としても活躍されていますが、ご自身の活動の変化をどう考えていますか?
児嶋:すごいありがたいですよね。ドラマや映画に出させていただいて、その作品を見た方からまた声がかかるっていうのは。バラエティも、「おもしろかったね」と言ってまた声をかけてくれるというようにつながっていくので、そのうれしさは一緒ですね。バラエティを中心にやりつつ、こういった演技の仕事も続けていきたいなと思います。
――お笑いと俳優の相乗効果というのは感じていますか?
児嶋:普段会えないような人たちとドラマの現場で会え、それをアンジャッシュのトークの話題にできたり、バラエティで一緒になったときにドラマの現場で会っていた関係が生きたりするので、そういうときはうれしいですね。バラエティに持ち帰ることができた…というような気持ちになれて。
――俳優として活躍されている児嶋さんについて、渡部さんはどう思われていますか?
渡部:芸人やめちゃわないかっていう心配がね。役者になっちゃうんじゃないかって不安はありますよ(笑)
児嶋:いやいや、そんなこと思ってないでしょ(笑)
――渡部さんは、見事なプレゼン力を生かして、グルメや高校野球などさまざま分野で活躍されています。どの仕事が好きだなっていうのはありますか?
渡部:そうですね、どれも好きですが、物事の良さをパッと簡潔に伝えるのはやっていて楽しいですし、得意分野だなと思います。
――いつからそのプレゼン力が開花したのでしょうか?
渡部:どうなんでしょう? でも、前日に資料をもらって次の日にあたかも10年前から知ってましたというように話す仕事は、割と昔から得意でしたね。そして、そういうことをやっていたら、説明するようなお仕事をいただけるようになってきて、自分が求められているのはこういうことなのかなとわかっていろいろ勉強しました。
――子供時代から人に何かを伝えるのが好きだったんですか?
渡部:どうだったかなあ。でも、学芸会で何の作品をやるか決めるときに、こう言えば意見が通るなっていうのは得意だったのかもしれないです。
――プレゼン力を磨くために努力していることは?
渡部:映画だとすると作品への愛というか…シンプルに言うと、いいところを見つけ簡潔にまとめる。
おもしろい映画、おもしろくない映画というのは当然あるんですけど、それは僕の主観なんで、それは一切関係ない。興味を持つ持てないで波が出ないように、その映画の良さを見つけるっていうことですね。
――こういった活躍をされている渡部さんについて、児嶋さんはどう思われていますか?
児嶋:すごいなと思いますね。確立してるじゃないですか、このキャラを。グルメといえば一番に名前が挙がってくると思いますし、すごいですよね。
――児嶋さんは今年、AAAの宇野実彩子とデュエットソングもリリースされましたね。東京ガールズコレクションで披露されたとき、生で聞いていました!
児嶋:えっ! 見てくれていたんですか(笑)
渡部:今ここでまた見せてやれよ、歌!
児嶋:えっ!? なんでだよ!
渡部:期待してるって!
児嶋:な~ろうよ~♪ って歌わすんじゃねーよ!
――またかこんな間近で歌ってくださるとは(笑)。ありがとうございます!
児嶋:いやあ(笑)。
でも、こういう仕事もありがたいですよね。そんな経験なかなかできないので、二つ返事で「OKです」ってやらせていただきました。
●個人の夢&コンビとしての夢
――今回、声優に初挑戦されましたが、次に挑戦したいなと思っていることは?
渡部:最近の夢はゾンビ映画に出ること。ゾンビのドラマや映画をすごい見るようになって、自分もゾンビをやってみたいなと。完全な特殊メイクで人を襲いたいなっていう願望がすごい出てきました。
――なんでゾンビ作品を見るようになったんですか?
渡部:もともと『ウォーキング・デッド』というドラマが好きで見ていて、ゾンビ映画のルーツとなる作品も見ていたら、一度経験したいなと。ゾンビ役なら出させてくれないですかね(笑)。100体のうちの1体くらいだったら…。
――児嶋さんはいかがですか?
児嶋:歌もやらせてもらったり、雑談程度で声優とかやったことないねって話していたら今回のお話をいただいたり…やりたいことがある程度できているんです。でも、また声優のお仕事で全然違う役をやってみたいですね。この映画を見て、「あいついいな」って声をかけてもらえたらうれしいです。
――どんな役がいいですか?
児嶋:めちゃくちゃ悪い役か、めちゃくちゃキュートな役か、トーディとは違うキャラクターに挑戦してみたいですね。
――コンビとしての夢はありますか?
児嶋:やっぱりお笑い番組ですかね。
渡部:『アンジャッシュの~』みたいな冠番組をやりたいですね。
――それぞれの得意分野を盛り込んだらすごいバラエティ豊かな番組になりそうですね!
渡部:そうですね。歌もありますし、あと、「児嶋だよ!」のコーナーとか(笑)
児嶋:「児嶋だよ!」のコーナーってなんだよ!
――楽しみにしています! それでは、渡部さんのプレゼン力を生かして映画の見どころを教えてください!
渡部:笑って泣けてハラハラして、エンターテインメント要素がすべて詰まったアドベンチャームービーになっていますし、お年寄りから子供、カップルのみなさんまで楽しめる作品だと思いますので、ぜひ劇場へどうぞ!
――ありがとうございます! そしてすいません…順番が逆だったかもしれませんが、児嶋さんも映画の魅力をお願いします!
児嶋:完全に逆ですねえ。
渡部:ここは歌で!
児嶋:なんで歌でなんだよ! すてき~な~映画~♪
――ありがとうございます! 最後に渡部さん、このインタビューを見るためにはどうすればいいですか?
渡部:ネット見ろ!
■プロフィール
渡部建
1972年9月23日生まれ。東京都出身。アンジャッシュの主にツッコミ担当。食べ歩きをはじめ、高校野球観戦、映画鑑賞など多くの趣味を持ち、バラエティ番組、音楽番組の司会、ラジオのナビゲーターなど、幅広く活躍中。グルメ本や高校野球本なども出版している。
児嶋一哉
1972年7月16日生まれ。東京都出身。アンジャッシュの主にボケ担当。バラエティ番組への出演のほか、ドラマ『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS)や映画『HERO』など、多くの作品で俳優としても活躍。また、今年3月には、AAAの宇野実彩子とのデュエット曲「なろうよ」を配信リリースした。