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中島裕翔、アイドルと役者の"二足のわらじ"で意識する未来の姿 - 評判の"受けの芝居"から新境地への思い

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中島裕翔、アイドルと役者の"二足のわらじ"で意識する未来の姿 - 評判の"受けの芝居"から新境地への思い

●Hey! Say! JUMPメンバーから受ける刺激
抜群のスタイルと少し陰のある美しい顔立ちで、若手界を牽引する俳優・中島裕翔。アイドルグループ・Hey! Say! JUMPとしてキラキラのステージに立ちながらも、様々な作品で等身大の若者を演じ好評を博している。

最新作『僕らのごはんは明日で待ってる』(1月7日公開)は、瀬尾まいこの小説を実写化した恋愛映画だが、本人も監督も「壁ドンも顎クイもない」と笑って語る。センセーショナルな展開に頼らない恋愛映画で、ネガティブ男子・亮太を演じきった中島に、話を聞いた。

中島裕翔1993年8月10日生まれ。東京都出身。2007年Hay! Say! JUMPのメンバーとして、「Ultra Music Power」でCDデビュー。バラエティ、ドラマなど幅広く活躍中。
主な出演ドラマは『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(14)、『デート~恋とはどんなものかしら~』(15)、『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(16)など。16年には映画『ピンクとグレー』にて映画初出演ながら初主演を務めた。

○得意分野を伸ばしながら、自分でも仕掛けていきたい

――中島さんは初主演映画『ピンクとグレー』も、今回の『ぼくごは』も小説原作の作品で、やはり文学的な雰囲気があるのかなと思ったのですが、ご自身ではどのような印象を持たれていますか?

自分のお芝居を見ていて、「リアクションをとる演技」が必要なことは多いなと思いますし、やっていきたいなと思います。誰かから言われたことへの反応だったり、そのときの表情だったり、受け止めて自分の中で噛み砕いている間が大切になると思うので、人との掛け合いや、周りの環境との関わり方を大事にしたいし、伸ばしていきたいです。

ただ、そう思うと今、脇役の人がうらやましくも思えるんですよね。主役の人にちょっかいを出したり、柔軟にアドリブできたりするところが、楽しそうだなと思うんです。"受けの芝居"をする役が多かったので、自分で仕掛けていくお芝居も伸ばしていきたいかなと。

――そういったお話は、周りの方からされたりもするんでしょうか?

周りの方がいて成立することなので、自分の力ではないとも思ってしまうんですが、「受けの芝居が良い」と言っていただけるので、大事にしています。
――最近演技方面での活躍がすごいHey! Say! JUMPさんですが、メンバーの中でもいいなとか参考にしたいなとか思うことはありますか?

山田(涼介)主演のドラマ『カインとアベル』は、歌収録の途中に皆で初回を観ました。ヤマの持つ王道感、スター感みたいなものは、どうしても自分にないものだなと思います。シンボル的な存在というか……僕がよく「主役っぽくない主役」と言われるので、彼はその逆。本当に、「主役たるもの、こうだ」というのがあって、それをしっかりと務めている。山田涼介ブランドみたいなものがあると思うんですよ。

それは僕にないものだし、もちろん他のメンバーにもないもので。個性だと思うし、Hey! Say! JUMP に帰ってきた時に必要なことだと思うし、僕が思う彼の良さなんですよね。

――刺激し合えるというのは、良い関係ですね。


知念(侑李)の映画『金メダル男』も『超高速!参勤交代リターンズ』も観たいなと思っています(※取材は2016年11月)。ドラマ『必殺仕事人』は観ました! ひいき目で、知念にもうちょっと出てて欲しかったなと、「ファンかよ」と言われるくらいの目線で見ちゃいました(笑)。伊野尾(慧)ちゃんの映画『ピーチガール』も楽しみです。メンバーが、普段見ない顔をしているのを見ると、少しこっ恥ずかしくなるところはあるんですけど。

(岡本)圭人や薮(宏太)くんはよく僕のドラマとかも見てくれますし、メンバー同士で刺激しあうのも大切ですよね。だからといって憧れるよりは、自分の得意としているポジションを強化していくしかないなと思うから、他のメンバーの作品を見るのは楽しいです。

○"レンズ沼"が怖い

――作中で「好きだったらどんなことでも知りたいと思ってしまう」という台詞が印象的でしたが、中島さんがなんでも知りたいと思っていることはありますか?

自分の趣味に関しては、追求心みたいなことを忘れたくないなと思います。カメラが好きで、「この写真どうやって撮ってるんだろう?」とか、すごく知りたい。
映画を見ていても「このシーンはどうやって撮ってるんだろう?」とか、製作側の目になってしまうというか。

「好きになるのが怖い」という台詞、あれはいいですよね。不器用だけど結局好きってことを言いたいんでしょ? って。カメラでいうと、レンズも種類がたくさんあるので、いわゆる"レンズ沼"にはまったら怖いなと思いますね(笑)。――もともと、好奇心が旺盛なところはあるんですか?

小さい頃から親に「なんで? なんで?」と聞くことは多かったです。大人になってみると、「知らぬが仏のことがいっぱいあるんだよ」と聞かされて、そういうものなんだ、と思ったりするんですけど(笑)。それでも青臭くいるのが、今回演じた亮太の良さだと思いますよね。僕も「なんでも知りたい」って思っちゃうから、共感できます。


●30歳になったときに目指したい姿
○緊張感のあった米袋ジャンプ

――"うるキュン"というキャッチコピーの今作ですが、最初に2人の距離が縮まる米袋ジャンプのシーンは、撮影していかがでしたか?

緊張しました。跳ぶ時に米袋の中で新木(優子)さんの足を蹴っちゃうので、痛いだろうなと思いながらも、加減をすると必死さが弱まってしまうので、亮太の気持ちとして、跳ぶことを意識しました。

米袋の中では小春(新木優子)が前にいて、密着度があるじゃないですか。狭い袋に2人で入ってピタッとくっついてというのが、キュンとするポイントですよね。緊張感もありつつ気遣いもありつつ、一生懸命やりました(笑)。

――信頼感が生まれそうですね。小春役の新木さんはどんな方でしたか?

新木さんは小春とちょっと似ていて、明るい人でした。でも、当時現場についていた僕のマネージャーさんのことをすごく気に入っていて、それは亮太役としても不思議な気持ちになりました。
「ふ~ん、俺じゃないんだ」みたいな(笑)。

○スタッフさんに、美味しいものを差し入れてあげたい

――今回は過去のある2人が栄養のあるものを食べて、関係性が育まれる過程が描かれていると思います。中島さんも、食卓を囲んで同じものを食べることで育まれた関係性や思い出はありますか?

あんまり家族で、食卓を通して何かを話し合うみたいなことはないかなあ。と思うと、メンバーでごはんに行った時が、近いのかもしれません。ただの仲良しじゃなくて、これからもずっと一緒に仕事をしていくという意識の中で、仕事仲間としても、ちゃんとしゃべることができてきているのかなと。少しずつ、感じていますね。

お世話になったドラマのプロデューサーさんとごはんに行く機会もあります。少しアドバイスをいただいたり、お芝居についてこれからどうやっていくかとか、ただごはんを食べるだけでなく、吸収できればと思います。
――撮影の中で、ごはんにまつわる思い出などは。

デパートの屋上のシーンがあるんですけど、とにかく寒くて……。劇中とは違って撮影時は冬だったので、しゃべるとどうしても息が白くなってしまうんです。それを抑えるために新木さんと2人で氷をガリガリガリガリ食べました。その時にプロデューサーさんが用意してくださったおでんがすごく美味しくて、あったかくて、あれはホッとしたなあ。

自分も「差し入れをしたいな」と思うんですよね。スタッフさんは、昼休憩の時間を削られても仕事をしている。メイクさんや衣装さんは、自分が食べている途中でも演者さんが来たら準備しなきゃいけなかったりしているのを見ると、美味しいものを差し入れたいんです。

――今回は何か撮影中に差し入れをされましたか?

今回はちょうど、体育祭のシーンを撮った日がバレンタインで、エキストラさんがたくさんいると聞いたので、用意しました。どわって缶に入っているクッキーを用意して。バレンタインデーも、欧米だと男の人が贈るものなのでいいかなと、おしゃれに。差し入れの売れ行きがいいと嬉しいんですよ(笑)。

ドラマの場合とかも前室に置いてあると、「ああ、みんなこの差し入れはあんまり好きじゃないのかな」とか、売れ行きを観察しています。甘い差し入れが多いので、意外としょっぱいものを入れると、いいんですよね(笑)。

○自分の色が偏らない役者に

――中島さんはすごく役と丁寧に向き合っている方なのかなと印象がありますが、今回は7年越しの恋の物語ということで、7年後、ちょうど30歳になる時に、こんな役者になっていたいというビジョンを教えてください。

丁寧さはやっぱり、なくしたくないなと思います。特に今はアイドルと俳優という"二足のわらじ"なわけで、未だにお芝居の世界に「お邪魔している」という気持ちは忘れないようにしようと思って。そうじゃないと、役者を本業としてやられている方に失礼にあたるし、一方で、役者として呼ばれたなら役者としてまっとうしなければいけないなとも思います。丁寧さを忘れないで、できるだけいただいた役をまっとうできれば。

今はスーツを着る好青年の役が多いんですが、新しい役にチャレンジすることでも、深めていけると思います。キャラの濃いものや、自然派のもの、怖い役、おかしい役だとか、いろいろチャレンジしたいです。できるなら、「何をやらせてもハマるよね」と言ってもらえるような役者さんを目指したい。30歳になったときに、自分の色が偏らない役者になっていたらうれしいです

――ちょっと狂気じみた、サイコパス的な役とかも。

やりたいですね。でも以前、"サイコパス診断"といった診断をやってみて、ことごとくやって当てはまらなかったので、足りないかもしれません(笑)。そういう役が来るときは、きちんと資料を集めてやり切りたいと思います。

映画『僕らのごはんは明日で待ってる』瀬尾まいこ原作の小説を、市井昌秀監督が映画化。高校のときに出会って付き合い始めた無口でネガティブな亮太(中島裕翔)と太陽のように明るく超ポジティブな小春(新木優子)。2人が大学生になったある日、突然小春は亮太に別れを切り出す。実は、小春は亮太に言えない秘密を抱えていた。社会人になったある日、小春の隠す真実を知った亮太は彼女のもとに再び走り出す。1月7日公開

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