【コブスくんのモテ男道!】ダイエット専門家に聞く。野菜ダイエットでやせない理由とは!?
「野菜中心の食生活では結局やせない、体脂肪は減りませんよ」と指摘するボディメイク・ダイエット専門家でボディメイク・ジムShapes(シェイプス)代表の尾関紀輝(おぜき・としあき)トレーナーに、その理由を伺いました。
■タンパク質こそが基礎代謝をアップする
――どうして、野菜中心の食事ではやせないのでしょうか。
尾関トレーナーまず、体重が減るかどうかは、カロリー摂取量(食べる量)の問題です。カロリー摂取量が基礎代謝(生命を維持するために体が消費するカロリー)や活動量よりも低くなれば、体重の減少につながります。
ですが、体には、「摂取量が減ればエネルギー消費量を減らすようにする、生き延びるための防衛機能」が備わっています。
つまり、野菜中心ダイエットによる体重減は一時的なことで、脂肪が減っているのではなく筋肉量が減少し、結果的に基礎代謝がダウンした状態になります。基礎代謝が低下すると脂肪が燃焼されず、太りやすくやせにくい体質になり、やがてはリバウンドが待っています。
しかも、リバウンドしてからは、さらにやせにくくなります。
――では、どのような食生活を心がければよいでしょうか。
尾関トレーナー筋肉をつくる材料の「タンパク質」を摂取することが重要です。タンパク質には、「筋肉の維持・増加」と「グルカゴン分泌」という2つの大きな役割があります。
グルカゴンは体脂肪を「エネルギーとしてすぐに使える状態に変換しなさい」という信号を出すホルモンです。
また、体の中で脂肪を燃やす素材は、筋肉だけです。タンパク質は筋肉の維持・増加に働くため、基礎代謝をアップするというわけです。
■体重×0.6~1.0(g)のタンパク質をとろう
――どのような食材にタンパク質は多く含まれるのですか。
尾関トレーナータンパク質は、「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2つに分類されます。
豆類・穀類などに多く含まれる「植物性タンパク質」は良質のタンパク質と言われますが、実は体内での吸収率が悪いため、ダイエットや理想的なボディづくりにとって不向きな食材と言えます。
それに対して「動物性タンパク質」は体内への吸収率もよく、食事からとる必要がある必須アミノ酸をバランスよく含んでいるため、しっかりと栄養素が補給できます。私がお勧めする動物性タンパク質を多く含む主な食べ物には、次のものがあります。
・肉類(特に牛、豚、鶏などの脂身の少ない部分)
・魚介類(魚、いか、たこ、貝など)
・卵類
――では、どのくらい食べればよいでしょうか。
尾関トレーナーもちろん、自分に合った量が大切です。
1日のタンパク質摂取量=体重×0.6~1.0(g)を食事の回数分に分けて食べることをお勧めします。
体重が50kgの場合、50×0.6~1.0=30~50(g)のタンパク質をとりましょう。
例えば、
・魚の切り身100gあたり約25g
・牛バラ肉100gあたり約16g
・豚ロース肉100gあたり約16.6g
・鶏もも肉100gあたり約19.6g
・卵1個あたり約7g
・牛乳100mlあたり約3.1g
・ヨーグルト100gあたり約3.2g
のタンパク質が含まれています。
栄養成分表示などを参考にして、体重に応じた量を食べて、バランスのよい食生活を心がけることこそがダイエット成功の道です。
――ありがとうございました。
肉を食べると太るのでは、と思い、特にダイエット中は敬遠しがちでした。そんな思い込みは禁物、適正な量のタンパク質をとることがバランスのよい食生活のカギとなるようです。
監修:尾関紀輝氏。
株式会社Shapes代表取締役。AFAA認定パーソナルトレーナー。「ダイエット・ボディメイク専門のパーソナルトレーナー」の日本における第一人者。
ボディメイク指導歴は20年以上、1万人超の指導実績を持つ。『きほんのダイエット』(池田書店)、『体脂肪を落とすトレーニングプログラム』(西東社)、『一日5分で変わる体脂肪筋力トレーニング』(西東社)など著書多数。http://www.ozekitoshiaki.com/
株式会社Shapes東京都渋谷区道玄坂1-20-1-B1F TEL:03-3463-6666http://www.shapes.co.jp/
(岩田なつき/ユンブル)