【コブスくんの使えそうな仕事術】緊張するプレゼン前に! 人前の恐怖を克服する「インプロ」とは?
■社内研修で使われはじめている「インプロ」の正体
「インプロ」とは、設定も脚本も何も決まっていない即興演劇のことです。
20世紀半ばにイギリスやアメリカでさかんになり、現在では世界中で上演され、多くの人が参加しています。
僕は普段、芸人として活動しており、舞台に立つ身としてインプロを学びはじめました。
実はインプロは、演劇の訓練として利用されることはもちろんのこと、最近では企業研修としても利用されています。
■百聞は一見にしかず。インプロに挑戦!
インプロにはさまざまなゲームが存在します。その中でも、恐怖を克服するためにやっていただきたいのは「サ行禁止ゲーム」です。
二人一組であるシチュエーションを演じてもらいます。シチュエーションはカップルでも兄弟でもなんでもOKです。
その演じた場面のなかで「サ行」を言ってしまった人が負けです。ここで大事なのは、サ行を言わないようにするために、必死にならないこと。
その姿は、相手にもいい印象を与えません。
自然体でしゃべり、かつ、サ行をしゃべってしまった、失敗してしまったときにポジティブでいる。それを見ている人は、その姿に好感をもちます。
見ている人に対して目、体を開き、オープンでいるのです。
失敗をしないことは難しいですが、これを知ることで失敗の恐怖を軽減することができます。
わからないことないけど、実際のところどうなのよ!
というわけで、普段、人前が苦手とおっしゃっているEさんIさんに経験していただきました。指導するのはもちろん僕、インプロ芸人・野村真之介です。
実演中のEさんとIさん。
設定はなぜか「夫婦」です。
お二人に感想をうかがってみました。
「これを一回やったからといって、完全に人前の恐怖を克服できるわけじゃないとは思います。しかし、話を事前にうかがっても、サ行を頑なに言わない自分がいることに気づきました。それだけ失敗の恐怖が体に染みついていることを実感できました」(Eさん)
「ポジティブに失敗するということを体で理解するのに、時間がかかりました。自然体で失敗を見せればいいということがわかってからは、だいぶ楽になった気がします。体を使って学ぶということが新鮮でした」(Iさん)
インプロの醍醐味(だいごみ)は、自分の体で実感できるところにあります。いくら文面で読んだって、実感しにくいもの。
ぜひ、友人を誘って試してみるのもいいですし、お近くのインプロワークショップに足を運んでみるのもオススメですよ!
(OFFICE-SANGA 野村真之介)