武蔵国を総べる社「大國魂神社」【巫女ライターの神社と御朱印めぐり#6】
と呼ばれるようになりました。つまり、武蔵国に住まう人にとっては特に、この神社が各地の神様につながる拠点ともなるわけです。
大國魂神社はその後、さらに国内の著名な神社を6社、本殿の両側に合祀しました。これにより、「六所宮(ろくしょぐう)」とも称されるようになり、本殿前には「総社六所宮」と掲げられています。
六所宮のご祭神はそれぞれ、武蔵国の各地に鎮座する「小野大神」「小河大神」「氷川大神」「秩父大神」「金佐奈大神」「杉山大神」。こうしてこの神社は、今もなお「武蔵国の護り神」として、大切にお祀りされているのです。
皆様にもなじみのある神社が、きっとあることでしょう。大國魂神社をお詣りする際には、各地の神社の神様にも、ぜひ想いを馳せてみてください。
■国を作り産業を興した、心やさしい「大國魂大神」
大國魂神社の主祭神である「大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)」について、少しご紹介しましょう。
この神様は、出雲大社におわします大国主神(おおくにぬしのかみ)と御同神。七福神の「大黒様」としても親しまれています。
その昔、大地を築き国を開かれて、人々に生活の基礎となる衣食住の道を教えられました。