2012年2月27日 12:00|ウーマンエキサイト

沢尻エリカ4年半の復帰作『L et M』 寒竹ゆり監督インタビュー

2月1日よりBeeTVで独占配信中、沢尻エリカ4年半ぶりの女優復帰作として話題の『L et M わたしがあなたを愛する理由、そのほかの物語』。女性2人の対照的なラブストーリーを並行して見せていくという、ケータイならではの楽しい仕掛けが詰まった本ドラマの監督を務めた、寒竹ゆり監督に話をきいた。

沢尻エリカ4年半の復帰作『L et M』 寒竹ゆり監督インタビュー
●今作の脚本はどのように作っていったのですか?二人の女性の物語が同時並行していく、パラレルな世界の設定だったので互いが影響し合わなければ意味がないなと思って意識したのですが、これがとても難しかったんです。特に最後のエピソードの部分で、ずっと「何か通らないな」と思っていて、二人のルーツとなるエピソードを盛り込んでみたんですね。それによって、すべてのキャラクターの行動原理が通ったように思いますし、ドラマのタイトルにも影響したと思います。

●試行錯誤の中、完成した脚本のもと撮影が始まりましたが、沢尻エリカの演技を現場で観た印象はいかがでしたか?演じたいという欲求を肌で感じました。映像の中に入って、その欲求が発散されていたような気がします。彼女が、それぞれの役を演じているとシナリオが喜ぶんですね。
それは脚本家冥利に尽きることです。すごい役者が戻ってきたと思います。

●撮影中の現場の様子はいかがでしたか?海での撮影シーンは皆さんテンションが高かったようですが?あれは徹夜明けだったので、みんな何故かハイテンションになっていましたね。(笑)撮影をした朝方の海がとってもキレイだったのですが、私はあの場所に撮影の神様がいたような気がしました。
役者もテンションがあがるシーンだったので、これは良い画が撮れるとみんな思ってくれたんだと思います。

●今回、BeeTVという携帯で視聴出来る作品ですが、今まで手がけてきた映画と意識の違いなどはありましたか?BeeTVの他の作品を観て、作り手としては、画面の大きさをあなどってはいけないなと改めて思いました。単純に、大きな画面で大音量で観る映画には脳に伝わる情報量の違いに圧倒的なアドバンテージがあるわけですが、BeeTVの場合はそれに加え、作品を観る方の様々な環境の違いを意識しなければいけないわけですね。この表現でどこまでキャラクターの内面は伝わるのか、台詞の言い回しは適切かなどをきちんと精査して、丁寧にストーリーを積み上げていかないと観る方の心を震わせるというのは難しいと思いました。
そういった意味で、今回はより一層脚本にかかっているなと思いましたし、最後まで飽きずに観ていただけるよう、毎話ごとに物語のフックを仕込めるよう心がけました。

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