新アルバムに込めた思い 西野カナの“愛の場所”にせまる
Excite:成長や変化を自然に受け入れつつ、ありのままの自分を歌い続けるからこそ多くの人が共感するんでしょうね。ちなみに、西野さんが“共感する”ものって?
西野:「私たち」を主題歌に起用してもらった映画『ガール』は久しぶりに観た映画の中でも共感ポイントがありすぎて、めっちゃ泣きました。だから曲を書かせてもらえるのが本当にうれしかったし。
ここ何年かは共感するものは作る側で、素直に自分を重ね合わせられることがなかったので、本当に感動しましたね。
Excite:それだけ精一杯走り続けてきたんですね。アルバムでは毎回サウンド的な挑戦も続けていますが、今作では?
西野:『FANTASY』は“ショウ”のような非現実的なサウンド感が面白いなと感じますが、今回は音で遊んでいる曲でも歌詞は日常を切り取ったものが多いので、そこまで飛んでる感じにはなっていないのかなって思いますね。
「Is this love?」はエレクトロなサウンドで、突然やってくる運命の出会いを書いたり。「ひと目惚れなんてありえない」って言ってても、そういう瞬間っていつやって来るか分からないじゃないですか。
Excite:「Is this love?」の女の子はかなり積極的なタイプだなぁと。
西野:(ファンから)よく積極的になれないって相談や悩みをもらうことも多いんです。その一方で、巷では肉食系女子が増えてるとかって聞くし(笑)。
「Honey」や「Happy Half Year!」なんかも、実はすごくささいなようなことを歌ってて。でも、そういったところにも幸せって隠れているんだよって。
アルバムで書かれているのは、いろんなタイプの女の子たちだけど、女の子って付き合う相手によって性格や服装、人に対しての立ち居振る舞いも変わるもの。女性は変化する生き物だと思うから、実は全部が自分だったりもするんですよね。
Excite:アップテンポの曲が多いのは意識的にそうしたのですか?
西野:(10月からの)アリーナツアーが決まっていたので、みんなで盛り上げたいなという気持ちがありました。
大きな会場で、しかも初日は(地元の)三重のサンアリーナなので、こっそりと夢が叶ったって思ってます。
アリーナクラスだと演出も派手なものが出来るので、観るものとしても楽しめる内容にしたいし、人数が増えればそれが一つになったパワーもすごくなるから、一体感を感じられる、想い出に残るものにしたいですね。