ローカルな旅を南アフリカで(1) カラフルな衣装と壁画のンデベレ族に出会う
南アフリカに出かけるのならケープタウンやダーバンなどの大都市も魅力的ですが、今回は都会を離れてゆっくりと田舎をまわりながら、大自然と温かいローカルの人たちにふれあう旅をしてきた。いつもと一味違った南アフリカの旅を6回に渡ってご紹介。
「アフリカ」とひとことで言っても、アフリカ大陸にはそれぞれに違うたくさんの国があって、その国の中にもたくさんの民族が暮らしている。南アフリカには公用語が11個もあるくらい、言葉も文化も違う様々な民族がひとつの国の中に一緒に住んでいるのだ。その中のひとつ、幾何学模様の壁画やカラフルな衣装で知られているンデベレ族が暮らす村を訪れた。
■ンデベレ族のクイ―ンと一緒にアフリカンランチ
ヨハネスブルグから車で2時間ほど走ると、ムプマランガ州にあるンデベレ族が多く暮らすという村に到着。村に着くと、今は亡きンデベレ族の王メイシャ三世の5番目の妻、女王(クイーン)ノムサがランチに招待してくれ、伝統的な衣装を着て出迎えてくれた。
彼女の家はモダンな造りになっていて、庭にはピンクのブーゲンビリアが。
クイ―ン・ノムサはンデベレ族の歴史や文化を伝えるために、旅行者が彼女の家を訪れることができるようにしていて、一緒にランチを食べながらフレンドリーに話をしてくれる。この日のランチはこの地域でよく食べられているという、豆を煮込んだソースに牛肉とチキンのグリル。結婚している女性のシンボルだという金の首輪のファッションや一夫多妻制度などのンデベレ族の文化について、とてもわかりやすく説明してくれた。
ンデベレ族の女性が身に付けるストライプのマントも有名だけれど、彼女のマントにプリントされていたのは、亡くなった王メイシャ三世だった。
靴のデザインまで、ンデべレ・アート!
■午後はのんびりと村を散策
村を歩いていると、幾何学模様が描かれた建物をよく見つける。この幾何学模様を描くのは昔から女性の仕事とされていて、今では男性もできるらしいけれど、やはり基本的には女性らしい。この建物は教会だった。
村はとてものどかで、子どもたちの遊び声に混ざってどこからか太鼓の音が聞こえてきたり、牛が道路をゆっくりと歩いていたり。
カメラを持って歩いていると、「撮って! 撮って!」とたくさんの人が寄ってくる。みんなそれぞれ決めポーズを持っていて、小さな女の子がモデル並みのポーズを披露してくれた。
■ンデベレ・アーティスト、エスター・マフラング
この村には世界で初めてンデベレ・アーティストとして注目を集めた女性、エスター・マフラングが住んでいる。彼女のアトリエを訪れた。
建物の外壁には全て幾何学模様が描かれている。どのようにデザインするのか尋ねると実際に作業風景を見せてくれた。このデザインはエスターの祖母から母へ、母からエスターへと伝えられてきたもので、エスターは10歳になったときから描き始めた。
そして、今はアートスクールを持っていて、地元の少女たちにンデベレ・アートを教えている。アトリエに並べられていた帽子やマグカップ。お土産に喜ばれそう。
エスターのひときわ目を引く美しいデザインは、これまで長年に渡って世界中の人たちを魅了し、世界各国で展示会が行われてきた。1991年には、これまでアンディ・ウォーホルなどがデザインしてきたBMWのアート・カーコレクションのアーティストに選ばれ、BMW 525iがエスターのキャンバスになった。
アトリエの隣にはゲストハウスが併設してあり、この日は泊めてもらうことに。ゲストハウスの中のインテリアは、もちろん全てンデベレ・アート! 日本でも展示会を行ったことがあるエスターの日本の思い出話を聞きながら、カラフルなンデベレ・アートに囲まれてスペシャルな夜を過ごした。
取材協力:南アフリカ観光局 公式サイト
撮影・取材:東海林美紀
「アフリカ」とひとことで言っても、アフリカ大陸にはそれぞれに違うたくさんの国があって、その国の中にもたくさんの民族が暮らしている。南アフリカには公用語が11個もあるくらい、言葉も文化も違う様々な民族がひとつの国の中に一緒に住んでいるのだ。その中のひとつ、幾何学模様の壁画やカラフルな衣装で知られているンデベレ族が暮らす村を訪れた。
■ンデベレ族のクイ―ンと一緒にアフリカンランチ
ヨハネスブルグから車で2時間ほど走ると、ムプマランガ州にあるンデベレ族が多く暮らすという村に到着。村に着くと、今は亡きンデベレ族の王メイシャ三世の5番目の妻、女王(クイーン)ノムサがランチに招待してくれ、伝統的な衣装を着て出迎えてくれた。
彼女の家はモダンな造りになっていて、庭にはピンクのブーゲンビリアが。
家の中のインテリアはンデベレ族の独特なデザインで統一されていて、とてもオシャレ!
クイ―ン・ノムサはンデベレ族の歴史や文化を伝えるために、旅行者が彼女の家を訪れることができるようにしていて、一緒にランチを食べながらフレンドリーに話をしてくれる。この日のランチはこの地域でよく食べられているという、豆を煮込んだソースに牛肉とチキンのグリル。結婚している女性のシンボルだという金の首輪のファッションや一夫多妻制度などのンデベレ族の文化について、とてもわかりやすく説明してくれた。
ンデベレ族の女性が身に付けるストライプのマントも有名だけれど、彼女のマントにプリントされていたのは、亡くなった王メイシャ三世だった。
靴のデザインまで、ンデべレ・アート!
■午後はのんびりと村を散策
村を歩いていると、幾何学模様が描かれた建物をよく見つける。この幾何学模様を描くのは昔から女性の仕事とされていて、今では男性もできるらしいけれど、やはり基本的には女性らしい。この建物は教会だった。
村はとてものどかで、子どもたちの遊び声に混ざってどこからか太鼓の音が聞こえてきたり、牛が道路をゆっくりと歩いていたり。
村の人たちはとてもフレンドリーで、すれ違う人たちとあいさつを交わしながら、ゆっくりとした時間が過ぎていく。
カメラを持って歩いていると、「撮って! 撮って!」とたくさんの人が寄ってくる。みんなそれぞれ決めポーズを持っていて、小さな女の子がモデル並みのポーズを披露してくれた。
■ンデベレ・アーティスト、エスター・マフラング
この村には世界で初めてンデベレ・アーティストとして注目を集めた女性、エスター・マフラングが住んでいる。彼女のアトリエを訪れた。
建物の外壁には全て幾何学模様が描かれている。どのようにデザインするのか尋ねると実際に作業風景を見せてくれた。このデザインはエスターの祖母から母へ、母からエスターへと伝えられてきたもので、エスターは10歳になったときから描き始めた。
そして、今はアートスクールを持っていて、地元の少女たちにンデベレ・アートを教えている。アトリエに並べられていた帽子やマグカップ。お土産に喜ばれそう。
エスターのひときわ目を引く美しいデザインは、これまで長年に渡って世界中の人たちを魅了し、世界各国で展示会が行われてきた。1991年には、これまでアンディ・ウォーホルなどがデザインしてきたBMWのアート・カーコレクションのアーティストに選ばれ、BMW 525iがエスターのキャンバスになった。
アトリエの隣にはゲストハウスが併設してあり、この日は泊めてもらうことに。ゲストハウスの中のインテリアは、もちろん全てンデベレ・アート! 日本でも展示会を行ったことがあるエスターの日本の思い出話を聞きながら、カラフルなンデベレ・アートに囲まれてスペシャルな夜を過ごした。
取材協力:南アフリカ観光局 公式サイト
撮影・取材:東海林美紀