今すぐにはじめたい! 妊娠力を高める準備法【前編:妊娠と仕事の狭間で揺れる女性へ】
安田:確かに、保健体育の授業では「命の誕生の神秘」や、「産む」ことに焦点を当てた話はとくにありませんでした。
大葉:日本では交通手段や通信手段とともに医療技術が発達して、寿命が長くなっているけれど、平均寿命が40歳の発展途上国の女性たちの生命のリズムと、さほど違いはないわけです。
世界中の女子たちが平均12歳で生理が始まるのに、その後20年以上、毎月、月経サイクルがずっと続くことは、身体にとっては不自然なことのようなのです。
安田:昔は出産を重ねることで子宮を休ませる期間が一生で何回かあったけれど、着床しないまま毎月排卵があると、卵巣ガンや子宮内膜症のリスクも増えると聞いた事があります。
大葉:子宮内膜症も不妊症の原因だと言われていますね。「仕事があるから」「私自身がまだ子どもだから」と親になることを先送りできる理由はいくらでもあります。そうこうしているうちに、加齢により妊娠出産する機会を喪失してしまっている女性がほとんどです。多くの40代女性が「もっと早く決意できていれば」「でも、仕事の都合上、選択肢がなかった」と呟いています。
安田:夢中で走っているときは、一時停止に気づかないんですよね。
大葉:海に潮の満ち引きがあるように、人生はいつでも波がある。子育てと仕事をずっと急行列車で進み続けようと無理しても、女性の身体か子どもの心が壊れがちです。
育児と仕事を両立する場合はむしろ、各駅停車と急行と、その場その場で切り替えていくようなスタイルのほうが健全です。子どもも自分も、日々成長するし、仕事も成長するほどにペースもつかめてくる。頃合いを見て、急行から特急になることもできる。
子育ても仕事も、40代になったら30代の比にならないくらい面白いんですよ。50代になったらもっと仕事の力もついてくるし、さらに大人になった子どもが恋人を紹介してきたり、人生が何倍も楽しくなります。