既読なのに返信がないもどかしさ…新曲「Message」発表のBoAインタビュー
アコースティックギターのカッティングによる清涼な音色が響き、その上を透き通った歌声が高低差のある滑らかな曲線をはずむように描いていく。しっとりした風情があって潤いを湛えながらも、どこか雰囲気はひんやりとしていてメランコリック。BoAの新曲「Message」は、そんな秋の匂いが感じられる曲だ。
最近はSNSの発展やLINEをはじめとする無料通話アプリの登場で、対面より文章コミュニケーションが圧倒的に増えてきた。そういうツールを使って送られてくる恋人からのささいなひと言に安らぎをもらう場合もあるし、友達との何気ないやりとりに元気をもらうときだってある。
一方で、“既読”なのに返信がないときのもどかしさに焦れた人は多いはず。今日はどんなこと話してくれるのかな? とメールを心待ちにしてるときのソワソワ感やくすぐったい感じを経験してる人も多いだろう。「Message」はそんなときの一喜一憂を手に取るようにわかりやすく描いた、「あるある」ソングだ。
「誰でも経験あると思うんですけど、文字のメッセージは何回も読み返せるから、より心にグッとくるんですよね。この曲は大切な人からのメッセージを待っている女性の気持ちを歌っていて。ロマンチックでありながら、センチメンタルな歌詞だなって思ってます」
同曲のミュージックビデオは、BoAの実兄であるクォン・スンウクが監督。未練を残したまま別れた男性が、恋愛中だったときに彼女が残したメッセージを辿っていくと最後に彼女の本心に気づくというストーリーになっている。
「やっぱりお兄ちゃんだとアイデアを交換しやすいし、コミュニケーションが取りやすい。それは作品つくりにおいて大きいですね。今回の撮影は韓国の植物園だったんですけど、昼間はすごく暑いのに夜になるとすごく寒くて。体調のコントロールが大変でした」