人が持つやさしさと、人と人とのつながりのせつなさに思わず涙する小説『ぶどうのなみだ』で癒されては?

誰もが毎日の生活を生きる中で、いろいろなものと“折り合い”をつけながら生きていることでしょう。仕事や、親や周りの人との人間関係、子どもの頃からの夢など。私のようなアラサー女子のように、毎日の生活に追われ、“折り合い”をつけることにすっかり慣れて、自分の本当の心にさえ気づかないほどの人もいるのでは。

人が持つやさしさと、人と人とのつながりのせつなさに思わず涙する小説『ぶどうのなみだ』で癒されては?
小説『ぶどうのなみだ』のヒロイン、エリカは“折り合い”をつける人生を飛び出し、世界中をキャンピングカーで旅し、各地でアンモナイトを探し続け、北海道のソラチにたどりつきます。そこで出会ったのは、絶対に“折り合いをつけない、つけられない”男、アオ。

土を掘り、アンモナイトを探すエリカと、ピノ・ノワールを育て、ワイン作りにすべてをかけるアオ。アオの強情さに、当初はエリカも意地を張りますが、アオの過去を知ることで、その関係は変わり始めました。

エリカも、アオも、そしてアオの弟のロクも、誰もが傷ついた過去を持っています。この小説では、その痛みを声高に叫ぶ人は出てきません。ただ静かに自分の傷と向き合っています。そんな様子を見守るのは北海道の美しい広大な自然。

誰だって本当なら、自分がどれだけ傷ついたか叫びたいはず。そうすることなく、別の人の傷に目を向け、いたわろうとする姿は、人が持つ本来のやさしさです。傷ついたことがあるからこそ、エリカはアオのことを本気で心配し、本気で腹立たしく思い、本気でぶつかっていきます。そんなエリカのやさしさは悲しく感じられるほどに温かく、思わず涙が。

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