2015年3月31日 15:15|ウーマンエキサイト

4~6月の残業は要注意!? 知って得する、サラリーマンの社会保険料の計算法(その2)


■もし、4~6月の3ヵ月間に残業手当が月平均3万円ついたら、社会保険料はどれだけ上がる?標準報酬月額が20万円の40歳未満の会社員の場合、厚生年金保険料が月額17,474円、健康保険料が9,970円となり、合計額は27,444円です。

もしもこの人が、4月からの3ヵ月間の残業手当の平均額が3万円で、報酬の平均額が23万円となった場合は、平均報酬月額の等級が2ランクアップします。

すると、厚生年金保険料20,969円、健康保険料11,964円、合計額が32,933円となります。1ヵ月分の保険料の違いは5,489円ですが、これが1年間固定となるので、トータルでは65,868円もアップしてしまいます。
4~6月の残業は要注意!? 知って得する、サラリーマンの社会保険料の計算法(その2)
さらに、この人が40歳以上であった場合は介護保険料が加わるため、平均の報酬が20万円だった場合の社会保険料合計額が29,024円なのに対し、23万円だった場合の保険料は34,829円で1ヵ月あたり5,805円、1年間では69,660円の違いとなります(いずれも、全国健康保険協会管掌健康保険料:東京都の場合/平成27年4月~)。

もし、この残業手当が支給される時期が7月からの3ヵ月だった場合、平均報酬月額のランクが上がることはなく、社会保険料が上がることもありません。そうすると、年度末から年度頭の時期にかけて、必要以上のオーバーワークには、ちょっと注意しなくてはいけないという気になりますよね。

とはいえ、もちろん社会保険料は高くなった分、メリットもあります。


厚生年金保険料は多く払った分、老齢になった時、死亡した時、障害状態になった時に受け取る年金額もそれぞれ上がります。健康保険も、怪我や病気の際に支払われる傷病手当金の支給額が、平均報酬日額(標準報酬月額の30分の1に相当する額)と連動しています。

目先の手取り額を考えるなら、残業を(自分でコントロール可能な場合は)なるべく控える、将来あるいは不測の事態への備えを重視するのであれば、平均報酬月額アップを狙う、という結論となりそうです。

どちらにせよ、こうした情報を知らずにいると、忘れた頃に「急に社会保険料が上がった!」と損した気分になりそうなので、この機会に計算の仕組みを知っておきましょう。

ご自分の平均報酬月額は、「ねんきん定期便」に記載されています。合わせて確認してみてくださいね。

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