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ドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品」が 生き生きと描く“女の人生”に心が震える

ウーマンエキサイト
フリーダ個人の奥にあるメキシコの歴史や文化を投影
青く塗られた壁が印象的な、通称“青い家”。フリーダ・カーロの生家であり、夫の画家ディエゴ・リベラと結婚生活を送り、最期の時を迎えた場所、フリーダ・カーロ博物館の陽光の当たる中庭や、風通しのよさそうな明るい室内で、石内さんが撮影しています。


ドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品」が 生き生きと描く“女の人生”に心が震える

© ノンデライコ2015


何万点もある遺品の中から、即決で選び、撮らないものは「アディオース!」と除けていく姿勢の軽々と楽しげなこと。そのキュレーションの見事なこと。

ドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品」が 生き生きと描く“女の人生”に心が震える

Frida by Ishiuchi #100 © Ishiuchi Miyako


ドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品」が 生き生きと描く“女の人生”に心が震える

Frida by Ishiuchi #34 © Ishiuchi Miyako


ドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品」が 生き生きと描く“女の人生”に心が震える

Frida by Ishiuchi #46 © Ishiuchi Miyako


「石内さんも、最初はフリーダ個人を捉えていたんですけれど、遺されたものの中にある色彩とか質感、ディテールから、フリーダ個人より、もっと奥にあるメキシコの歴史とか文化に、どんどん着眼されていったんです。ただの記録では映画にする意味がないので、そういった石内さんの目には見えない仕事も可視化するというか、映像で伝えたいなあという思いがあったので、翌年、もう一度メキシコを訪れたんです」

ドキュメンタリー映画「フリーダ・カーロの遺品」が 生き生きと描く“女の人生”に心が震える

フリーダの母親の出身地オアハカで死者の祭りを撮影し、フリーダが日常的に愛用した伝統衣装テワナドレスを作る刺繍家の女性たちを取材するなど、映像に民俗色豊かな色彩感と文化の奥行が加わりました。テワナドレスは母から子へと受け継がれるとか。女性の手仕事も脈々と受け継がれ、「着物と同じね」と石内さんが撮影中に共感するシーンも。

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