連載記事:法律で切るママトラブル
家財道具を壊された!? 託児をお願いされた時にありがちなトラブル(法律で切るママトラブル Vol.6)
家のものを壊されてしまった時や、家にある高価な物を食べられてしまった時の解決方法は?
わざと、あるいはうっかりであっても、人の物を壊せば、損害賠償責任を負います。ただし、自分のやった行為がどういう結果をもたらすのかわからないような小さな子どもについて、責任を問うことはできません。このような場合、親に対して、損害賠償を請求することになります(民法712条、民法714条1項本文)。
家にある高価な食べ物を食べられてしまった場合も同様です。ただ、小さな子どもを預かっているわけですから、預かる側も、壊れやすいものや高価な食べ物を子どもの手の届かないところに置くといった対策ができますよね。こういった対策を一切とっていなかったのであれば、場合によっては、預かった側にも過失があるとして、損害賠償額の一部が減額されることもあるでしょう。
まとめ
法的な話をすれば、上記の通りになります。
ただ、ご飯やおやつを出さなければならないのか、誰が費用を負担するのか、なんてところに疑問を持つような関係性であれば、子どもを預け合ったりするのは止めた方がよさそうですね。トラブルのもとです。
もちろん、子どもを預かった以上、しっかりと子どもを見ていなければ、責任を問われるのも事実です。面倒をみきれる自信がないのであれば、時には、勇気をもって断ることも必要ですよ。
あとがき
最近急に涼しくなってきましたね。夏が終わってしまったのは少しさみしいですが、秋は食べ物がおいしいので私は好きです。秋のフルーツである柿やブドウなど、少し高価なのでたくさんは食べられませんが、子どもと一緒に秋を楽しみながら食べたいと思います。
・協力:
アディーレ法律事務所
(島田さくら<アディーレ法律事務所>)