「この1年、何してたんだろう…」 不安定な秋に効く“いつもと違うこと”

今年もあっという間に11月。これからクリスマスや新年のカウントダウンと、楽しいイベントが盛りだくさんです。

でも、その一方で「私はこの1年何をして、どう生きてきたのだろう…」と、ふと自分自身のことを省みることが多くなる時期でもあります。

夕暮れの部屋でコーヒーを飲む女性

(c) aleshin - Fotolia.com



そんな時は、普段と違う場所に行き、新しいものを見て刺激を受けると、いつもと違った角度から自分を見つめることができます。

ちょうど季節は芸術の秋、ひとりで映画や演劇鑑賞をしてみるというのもオススメです。

■日本最大級の国際舞台芸術祭!

そこでご紹介したいのが、東京芸術劇場で2015年11月21日(土)~23日(月)に開催されている「フェスティバル/トーキョー(F/T)」です。

今年で8回目を迎える日本最大級の国際舞台芸術祭で、国境、世代、ジャンルを超えたさまざまな作品が多数上演されます。

なかでも注目の作品は「地上に広がる大空(ウエンディ・シンドローム)」。



女性が生きていくなかで、誰もが心に抱えたことのある孤独や不安、愛情への渇望、老いへの恐怖などに対する“ありのままの姿”を強烈に表現している演劇作品です。

■過激かつ詩的な鬼才、アンジェリカ・リデルとは

作・演出・美術・衣装すべてを手がけるアンジェリカ・リデルは、小さいころから聖書に親しみ、18歳まで修道院付属学校で教育を受けました。

アンジェリカ・リデル

(c) 前澤秀登



宗教がもたらすある種の心の平安や、調和した世界観を心の拠り所としていたであろう彼女が、現実の社会に接して見たものは、キレイごとばかりではなかったのでしょう。
男性を愛し、一生懸命尽くしても自分は愛されることなく大切にもされない

祝福されて生まれてきたはずなのに、理不尽な事件により命を奪われる

若くてキレイだったのに、突然シミやしわができて醜くなっている


そんな理想と現実、本音と建て前といった「それを言ったらおしまいでしょ」と曖昧ににごして蓋をしてしまいがちな思いを、リデルは真摯に突き詰めていきます。

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