大河小説にどっぷり浸かる長い小説をじっくり読むことありますか? 最近は私もスマホ一辺倒でなかなか長い小説を読むことが少なくなってしまいました。でもたまにはちょっと大作に挑戦してみてください。
「大奥」 よしながふみ (白泉社)
男女逆転の奇想天外な歴史漫画。嵐の二宮くんと柴崎コウで吉宗編が。菅野美穂と堺雅人で綱吉篇が映画化され、それがきっかけで結ばれましたね。本当に緻密に練られたすばらしい大河ドラマ漫画です。
歴女である私には堪えられない作品。毎巻でるのが待ちきれません。
どんどん時代が進んで幕末にどのように収束させるのか非常に楽しみですが、どの時代の男女も政治と恋愛にどうにか折り合いをつけて時代にバトンをつないでいるのが、泣けます。
「ベルサイユのばら」 池田 理代子 (集英社)
もうベルサイユのばらなんて知らない方も多いのでは? 私が小学生中学生の頃はバイブルでした。今は愛蔵版でコンパクトになって売られています。久々に読みましたが、名作は古くならない!
史実であるマリー・アントワネットとフェルゼンの恋愛も泣けますが、作者の創作であるオスカルとアンドレという二人の人物の恋愛にはなんとも言えない妙味があります。わたしにとってこのアンドレが究極の理想の男性です。
「坂の上の雲」 司馬 遼太郎 (文春文庫)
以前NHKでドラマ化されて、本木雅弘と阿部寛が主役の兄弟にキャスティングされていました。とにかく名作です。日清戦争から日露戦争までが描かれますが、まあすごい。
とにかくすごい、面白い。司馬遼太郎の作品はちょっと読み慣れるまで癖がありますが、読み始めると止まりません。
ドラマほど女性陣は出てきませんが、読み終わってつくづく感動が体を染み渡ります。歴史を作った人たちの賢さと愚かさの織りなすドラマ。ぜひ一度読んでいただきたい名作です。私は明石という人物が好き。かなりページを割いて司馬遼太郎も記述しています。
「この世界の片隅に」 こうの史代 (双葉社)
第二次大戦時、広島に原爆が落とされる前から後を、静かに優しく描いた作品です。
反戦を力強く叫ぶわけでもなく、ただただ読み終わって、今の平和の有り難みを思います。非常に魅力的な作品です。