いまの自分に納得している? 35歳が近づいたら、自分に問いかけよう
近ごろ、街中の広告やネットなどで、「35歳からの○○」という文字が目につきます。35歳からのマンション購入や35歳からのアンチエイジング、35歳からの資産運用、35歳からの婚活&妊活、35歳からの転職…。
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あなたは「35歳の自分」って想像がつきますか。もしくは「もう過ぎてしまった!」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
ところで上記の広告ですが、すべて35歳「からの」と記されていることにお気づきでしょうか。こうして並べてみると、35歳という年齢は人生の後半に向けて、人が何がしかの新たなスタートを切るのに適切な時期といえるのかもしれません。
■いまの自分に納得している?
カウンセラーとしてクライアントの方々のさまざまな人生経験をお聞きしていると、35歳前後というのは、自分の理想と合致していてもいなくても、不満があってもなくても、いままでの本人の経験や価値観から「自分が一番心地よい状況」に身を置いていることが多いと感じます。
たとえば「CAになって世界中を飛びまわりたい」という夢を持っていながらも、時間に不規則な生活に耐えられないと感じていて、現実ではきっちりと仕事が終わる公務員の仕事についていることもあるでしょう。
35歳が近づいてきたら、ぜひ「いまの自分に納得しているか」をご自身の心に聞いてみてください。
答えが「YES」ならば、おそらくいままでの人生で目標をしっかり定めて正しい努力を重ね、理想の状態を手にいれられたといえます。その場合は、現在の状態をキープするために、いまより少し「守りの視点」を持ってみましょう。
35歳以降の人生中年期には、自分の努力だけではどうにもできない事柄が発生し、自身に及ぼす影響が大きくなってくるものです。
たとえば、親に介護が必要になったり、会社の業績が悪化すればリストラの対象になりやすくなることも。結婚していれば、夫の健康状態や仕事上の変化、子どもがいれば進路や就職で悩むこともあるでしょう。
そのような事態をいくつか想定して、対応策の準備をはじめる時期に来ているのです。
もし答えが「NO」だったら。
本当にやってみたいことが現状とまったく別のところにあるならば、おそらく35歳はある意味「変われる最後のチャンス」といえるかもしれません。
35歳前後というのは、まだ体力的にも無理がきき、それまでの人生経験から判断力も身についているので、変化に対応する力が人生で一番高くなっているように思います。
これ以上若くても自分の判断には自信が持てないかもしれないし、これ以上年を重ねると、上述したように、自分の努力の範囲を超えた問題の影響を受けやすくなります。