人によって、ものごとを許容できる範囲はさまざまです。コラムニスト・ひかりさんが心に余裕を持ちたいと願う女性にアドバイスをします。
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■心の余裕を持ちたい(Sさん・26歳)
私の今年の目標は、「自分の心と気持ちに余裕を持つこと」です。いまの私は、自分に余裕のない暮らしをしていて、他人を思いやることができない状況なんです。
大きな職場で働いているので、毎日、色々な人を見ています。どんなに忙しくても、お客様に丁寧に対応して、同僚や後輩にも謙虚で思いやりのある接し方ができる人もいれば、忙しくなったり、気に入らないことがあったりすると、機嫌が悪くなる人もいます。
あるとき人に、「どうしたら自分に余裕を持てるようになれるのか?」と聞いたら、「年齢と共にそうなるよ」と言われました。でも、”余裕のない、いい年齢の大人”を毎日目の当たりにしているので、年齢と共にそうなるとは思えません。
じつは、私の心に余裕がないことの原因は、他にもあります。3年ほど前にほんの軽い気持ちでつくってしまったキャッシングカードでお金を使いすぎてしまい、いまは利息と共に少ないお給料から返済しています。
友だちとご飯もほとんど行けず、欲しい服はとても買えません。自業自得ですが。
また、早起きしようと思っても、いつもギリギリまで寝ていて、朝はバタバタで準備して、電車に乗りこみ、ギリギリ間に合うというような生活です。いまのだらしない生活を立て直し、気持ちに余裕のある大人女子になりたいです。どうしたらいいでしょうか?
■Sさんへの回答
人それぞれに、「これがなくなると、心の余裕がなくなる」というものがあります。
お金だったり、食べ物だったり、遊ぶ時間だったり、睡眠だったり。
その自分の弱点をよく知り、カバーすることが大事なんですよね。
たとえば、私の場合は「時間がない」と余裕がなくなります。さらに、慌てることが苦手なんです。だから、どんなに早朝であっても、出かける2時間前には起きて、支度をします。
また、仕事のときは待ち合わせの30分前には現地に着くようにして、近くのカフェでお茶を飲みます。そうすると頭の整理もでき、心にゆとりが持てるんです。
さらにもう1つ、ご参考までに言うと、私は「お金がない」と不安になり、心に余裕がなくなります。借金をするのも苦手です。
だから、よほど大きな買い物でない限り、基本、ローンを組まないで買えるものを選びます。
以前、1日に1000円しか予算がない状況のときが数か月あったのですが、「ランチタイムは500円以下でいかにおいしいものを食べるか」ということに、知恵を使って楽しんでいました。当時はワンコインランチに詳しかったですよ。
結局、「いまの状況でも無理なく楽しむには、どうしたらいいのか?」を考え、行動することで、心に余裕が生まれるような気がします。「無理をする=余裕がない」ということなので。
だから、私の場合は、「時間がなくて慌てること=無理をすること」なので、ゆっくり過ごせる時間配分にしたり、「お金がなくて、借金をすること=無理をすること」なので、借金しない状況の中で楽しみを見いだしたりしている、というわけです。