電力自由化がスタートすると、電力会社やプランの選択によっては電気料金が安くなることが期待できます。でも、そもそも我が家の電気料金って、どのくらいかかっているんだっけ…? そんな心当たりがあるなら、電気料金はもちろん、家計の収支をいま一度チェックする絶好のタイミングです。
今回は、電力自由化をきっかけに家計を見直したい4人家族のSさんと、夫婦ふたり暮らしのIさん宅の光熱費から家計まで、ウーマンエキサイトで
投資についての連載を担当している、ファイナンシャルプランナーの岩城みずほさんに診断していただきました。
■4人家族のリアル家計簿を診断!
【S家】
家族構成:夫(37歳・会社員) 妻(36歳・パート) 長男(13歳) 長女(9歳)
住居形態:一戸建て
<収入>
月収(手取り):41万5000円(夫 31万5,000円 妻 10万円)
<支出>
住居費:11万円(住宅ローン)…★1
食費:50,000円
光熱費:電気10,000円/ガス10,000円/水道3,000円
通信費:14,500円
教育費:52,600円
保険代:17,300円…★2
衣服・美容代:25,000円
外食費:15,000円
夫小遣い:50,000円
雑費:17,000円
<貯蓄>
預金:40,000円
個人年金:10,000円
(ボーナス:40万円)
計41万4,400円
■子どもひとりあたりの教育費は、多めに見積もって1,000万円!?
Sさん:我が家の光熱費の割合、一般家庭に比べてどうですか?
岩城先生:低く収まっていますね(※1)。電力自由化後は、選択によってはもう少し安くなるかもしれませんので、検討してみてもよさそうです。
Sさん:通信費とセットで安くなったりするみたいですし、各社でシミュレーションしてみます。
そのほか、気になる点はありますか? 長男は芸術系の大学を希望していて、長女も今年から塾に通う予定でなので、教育費が心配です。
岩城先生:家計を見直すとき、まずは目標貯蓄額を設定することが第一なんです。Sさんのご家庭では、やはりお子さんの教育費が目下の課題になりますね。
たとえば文系の私立大学で約400万円、理系や芸術系ではその倍くらいかかるとみてください。進路によりますが、子どもひとりに1,000万円として、S家では2,000万円を目標に用意できると安心です。
我が家も今年、子どもが大学を卒業するのですが、とにかく想定外の出費ばかりだったんです。そんな経験上からも、教育費は多めに考えておいたほうがいいと思いますよ。使わなければ、老後の資金に回せますしね。
Sさん:2,000万円ですか! 覚悟はしていましたが、そこまでなんて…。
岩城先生:いま、貯蓄はどのくらいありますか?
※1…出典:
家計調査報告(家計収支編)―平成27年(2015年)平均速報結果の概況―(総務省統計局)より、二人以上の世帯の電気代月平均額は、11,060円。