男性ストリッパーを描いた映画
「マジック・マイク」の予告編を観た時、DVDになったら女子会のホームパーティーで、大笑いしながらみんなで観るといいかも、と思ったものです。こんなモロな内容でなくても、男性のダイナミックな動きや身体性、さらに知性も含め、官能を刺激する映画は理屈抜きに私たちをスカッと楽しませてくれる、と実感。
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誰しも、好きな男性や俳優さんに対しては、そういう思いを持っていると思うのですが、メチャクチャにされてみたい男性のセクシーさに、あえて特化した映画を3本選んでみました。本番前のステージに登場して、ショーを盛り上げるMC(司会者)風にいうなら、「さあ、みんな、メチャクチャになる準備はできてる?」(笑)。
「マジック・マイクXXL」は
愉快でクレイジーな最高のエンタテインメント▼「マジック・マイクXXL」
監督:グレゴリー・ジェイコブズ
出演:チャニング・テイタム、マット・ボマー、ジョー・マンガニエロ
DVDが発売されたら女子会で…と、軽いノリで思った「マジック・マイク」(2012年)の第2弾。もちろん女子会でも大ウケ間違いなしですが、チャラいだけの映画と思ったらとんでもない!
ダンスシーンが “神” レベルで感動すると同時に、人間に深く切り込む細部は、さすが製作総指揮
スティーブン・ソダーバーグ。それでいて、お腹の底から笑えます。
主人公マイク(チャニング・テイタム)が、人気ストリッパーを引退して3年後、人生の辛酸を舐めた彼は、ひょんなことから昔の仲間たちと「2015ストリッパー大会」に出場し、最後の花火を打ち上げることに…。フロリダから東海岸に向かう旅の途中、最初は見栄を張っていたのが、それぞれの挫折が露呈し、ケンカしたり男の友情を再確認したり…。
女友達ゾーイ(アンバー・ハード)のママ、ナンシー(アンディ・マクダウェル)が自宅で歓待してくれて、「若い頃に会いたかったわ」と微笑むと、「今でも全然イケてるよ」と、巨根で悩むリッチー(ジョー・マンガニエロ)が答え、一夜をともに…。かつて出演していた店の同僚が、お客たちを「彼女たちは日々、男に耐えてるんだ。彼女の意見にも望みにも聞く耳を持たない男たちにね」とつぶやき、日米共通の男女観にクスッとしたりも。
ステレオタイプのカウボーイや消防士スタイルじゃない新しい演出にしたい、というマイクの希望が、ラストの見事なパフォーマンスで完全燃焼。難易度の高いアクロバティックなダンスは、6つに腹割れした
彫刻のような肉体美をこれでもかと見せつけながら、観客の女性たちを巻き込んで情熱的な疑似セックスのよう。個人的には、マッチョってあまり関心がなかったのですが、ええ、マイクの魔法にメチャクチャにされましたとも(笑)。