「はあ~、疲れた」と、つい溜息をつきたくなるほど頑張っているママこそ、「夫がもっと手伝ってくれたら」と、夫へのイライラが募るばかり。でも、その「頑張り」が、実は夫を遠ざけている要因だとしたら!? 作家の本田健さんと、世界的な男女関係の権威の1人である、ジョン・グレイ博士の対談から、夫にイライラする妻への処方せんが見えてきました。
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●プロフィール
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ジョン・グレイ博士
全世界で累計5000万部を突破した『ベスト・パートナーになるために』のベストセラー作家であり、世界的な心理学者。人間の心理の本質に最も精通した人物の1人として知られ、表面的な感謝ではなく、男女間の最高のコミュニケーションを世界中に伝え続けている。
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本田健
神戸生まれ。経営コンサルタントを経て、29歳で育児セミリタイヤ生活に入る。4年の育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタート。代表作に『20代にしておきたい17のこと』(大和書房刊)などがあり、累計発行部数は700万部を突破している。
■安心する夫、期待する妻
本田健(以降、健): 夫婦間のパートナーシップについて悩んでいる人は少なくありません。今日はパートナーシップの育み方について教えてもらえませんか?
ジョン・グレイ博士(以降、グレイ博士): 夫婦に子どもが生まれると、2人の関係は一見安定したように見えます。すると夫は、
妻から何か言ってこない限り、「妻は満足している、大丈夫だ」と考えるのです。一方、妻は
「夫は言わなくても自分の望みを察して与えてくれるはずだ」と、夫に期待してしまうのです。この先、2人に何が起きるのかは、想像できると思います。
■「遠慮」が「期待」になっている
グレイ博士: 多くの女性は、「自分からあれこれ望んではいけない」と教えられてきました。
健: 少しずつ世の中は変わりつつありますが、まだ「欲しいものをはっきりと口にする女性」を快く思わない人もいるのが現状です。だから、
女性は自分から男性に何かを求めることに遠慮して、その分、相手に期待してしまうのかもしれません。
■自分でやりたくなる気持ちを抑え、「感謝と愛情」に重点を!
グレイ博士: 女性に知ってもらいたいのは、
自分の望みを素直に表現して助けを求めた方が魅力的で、夫は妻を大切にできるということです。自分でやりたくなる気持ちを抑えて、もっと夫に動いてもらうのです。そして、実際に夫が動いてくれた時は、最大限の愛情と感謝を示すことが大切です。すると、夫は自分が妻を幸せにしたのだと嬉しくなります。