連載記事:ムギ子の映画deえいご
少年のかわいいセリフから夫婦ゲンカまで、多彩に使えるナイスな言い回し【ムギ子の映画deえいご Vol.4】
イラスト/尾崎ムギ子
ハロージャパン! ライターの尾崎ムギ子です。
ちょうどイギリス映画を観ていたところに入ってきた、英国のEU離脱ニュース。わたくしスコットランドに留学していたため、ただいまFacebookのタイムラインは、スコティッシュの友人たちによる怒りと悲しみの投稿オンパレード…。スコットランドはEU残留派が多いんですよね。政治的なこともあれですが、友人たちに心穏やかに過ごしてもらいたいです。
■第4回『リトル・ダンサー』に学ぶ、イギリス英語
さて今回は、イギリス映画『リトル・ダンサー』からセリフをピックアップします。映画の原題は、“Billy Elliot(ビリー・エリオット)”。主人公の名前です。
主人公のビリー(11歳)は、ひょんなことからバレエに夢中になります。「バレエなんて女のやることだ!」と家族からは猛反対されるのですが、次第に理解を得て、ロンドンのロイヤル・バレエ学校のオーディションを受けることに。
肝心のオーディションの場で、緊張からか面接官の質問にうまく答えられないビリー。最後の質問として、「踊っているときはどんな気持ちがする?」と聞かれます。“I don’t know…”と言い淀んだ後の、ビリーの台詞がこちら。
“I forget everything… and sort of disappear. Like I feel a change in me whole body. Like there’s a fire in me body. I’m just there. Flying… like a bird. Like electricity.”
(何もかも忘れて、すべてが消えます。自分が変わって、体の中に炎が… 宙を飛んでる気分になります。鳥のように。
電気のように)
この英語を見て、「あれ?」と思われたかもしれません。そう。“me body”って、おかしいと思いませんか? 普通なら、“
my body(僕の体)”ですよね。これ、実はイギリス英語なんです。
イギリスでは、‘my’の代わりに‘me’を使うことがあります。ちょっと違和感がありますが、実際に耳にすると、とってもキュート! この映画は全編通して、イギリス英語を堪能できるので、ぜひ観てみてくださいね。