連載記事:坪田あさみのインテリアコーデBOOK
自分のセンスに自信がない…。そんなときは「映画」を真似てみる!【坪田あさみのインテリアコーデBOOK #6】
「インテリアのセンスを高めるためにどうしたらいいでしょうか?」と時々聞かれることがあります。多くの人は子供時代、家族と実家に住んでいるので家具選びは親のセンスに左右されます。
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また学生時代や社会人になって一人暮らしを始めても、それほど住まいにお金をかけられず、実用的なものしか買わなかったという人も多いかもしれません。
さらに結婚して子供ができれば、子供中心の生活とインテリアになりがちで、なかなか自分の理想の部屋について考える時間は少ないかもしれません。
でも、インテリアセンスを少しずつ磨くことは、それほど難しいことではありません。意識すればお手本はそこかしこにあります。意識するかしないかだけの問題です。
■映画に学ぶ、憧れのインテリア
私のインテリアのお手本のお気に入りのひとつは「映画」です。
映画の場合、作り手側に立って考えるとわかるのですが、とにかく背景となるインテリアは登場人物にリアリティを与えるためにとても重要なので、細心の注意をもって作り込まれています。
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もちろんインテリア雑誌も好きでよく読みますが、私はあまりきれい過ぎる部屋が好みではないので、新しい家具だけでコーディネートされた部屋にはいまいちピンと来ません。
実際に人が住んでいるお部屋のサンプルが載っているページを見るのも好きなのですが、時々、お手本としてはリアルすぎる(生活感があふれ過ぎてしまう)場合もあります。映画はそのさじ加減が絶妙なのです。
登場人物の人柄やライフスタイル、生き方をよりリアルに見せるため、架空の部屋でありながら、雑誌や写真集にはない、しっかり作り込まれたインテリアを見ることができるのが映画なのです。
■マイク・ミルズ監督『人生はビギナーズ』
インテリア的におすすめ映画はたくさんあるのですが、ぱっと今、私の頭に浮かぶ好みのインテリアは、マイク・ミルズ監督の「人生はビギナーズ」。
マイク・ミルズという大好きなデザイナーが作った映画だけあって、主人公が父親と住んでいた家も彼の勤めるデザインオフィスの内装も、また乗っている愛車や飼っている犬種、彼が想いを寄せる女の子の服装まで、スタイリッシュで統一感があり、絶妙に力が抜けていて、とってもおしゃれ。
ストーリーも感動的ですばらしく、何よりインテリアが素敵で参考になります。