日本はとても地震が多い国。特にここ最近は規模の大きな地震がたて続けに起こっていることもあり、「防災」への意識が高まっています。
家具の固定や非常用食料の備蓄など、万が一に備えている人も多いと思いますが、意外と見落としがちなのがキッチン。割れやすい食器類や鍋などの重いものが置かれ、さらに火元でもあるキッチンは、家の地震対策を考える上ではずせない場所なのです。
今回はそんなキッチンの地震対策について、特に見落としがちな6つのポイントを集めました。各項目をチェックすると同時に、それぞれの具体的な注意点も確認しておきましょう。
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■1.冷蔵庫は倒れないか
家の中の地震対策では、大きな家具・家電をしっかり固定しておくことが基本。これらが倒れると、接触したり下敷きになったりしてケガをする危険があります。
キッチンにある大きなものといえば、やはり「冷蔵庫」。スペースが狭く逃げ場が少ないキッチンでは、倒れてきた冷蔵庫でケガをするリスクが高いものです。また、キッチンに出入りできなくなったり、近くにある扉の開閉を妨げたりする可能性もあります。
金具で壁に固定する、突っ張り棒タイプの器具を使用するなど、冷蔵庫が倒れないよう工夫しておきましょう。
■2.キッチン家電を滑り落ちやすい場所に置いていないか
電子レンジや炊飯器、電気ポットなどは、サイズが比較的小さいために対策を忘れがちですが、地震時に落下すると非常に危険です。
こうしたそれほど大きくないキッチン家電は、揺れたときに滑って落下する可能性があります。それを防ぐため、滑り止めシートなどを敷いておくと安心です。
ただ、滑り止めシートを使用していても大きな揺れでは転倒の恐れがありますので、可能であれば壁などに固定しておきましょう。
■3.火のそばに、燃えやすいものを収納していないか
地震の際には、思わぬことが原因で火災が発生します。特にキッチンは火を扱う場所。日々の火の取り扱いに注意することはもちろん、燃え広がりを防ぐための工夫をしておくことも大切です。
特に注意したいのが、布巾などの布類・キッチンペーパーなどの紙類の置き場所。燃えやすいものは、できるだけガスレンジなどの火を扱う場所から離れたところに収納しましょう。
キッチンの窓には、防炎カーテンを使用するというのもポイントのひとつ。防炎カーテンは、万が一引火しても燃え広がりにくいように加工されています。
高層建築や地下街などは消防法で使用が義務付けられていますが、それ以外の建物でも付けておくと安心。
近年は防炎カーテンと同様に、燃え広がりにくい「難燃(なんねん)カーテン」も注目されています。