学校でバレンタインチョコ受け渡し禁止ルール。破ったらどうなる?【教えて!弁護士先生】

バレンタインが近づくと、子どももソワソワと気になり始めますが、最近は、幼稚園や学校でも「バレンタインデーのチョコ受け渡しは禁止」としているところが多いといわれています。

「でもやっぱり渡したい!」という方、ちょっと待ってください。もし学校が禁止しているチョコレートを持っていくと、法律的にはどうなるのでしょうか?

目次

・バレンタインデーを規制する法律ってあるの?
・禁止ルールを破ったらどうなるの?
・停学・退学処分になる可能性
・高校や、私立の小中学校の場合は?
・まとめ


学校でバレンタインチョコ受け渡し禁止ルール。破ったらどうなる?【教えて!弁護士先生】

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■バレンタインデーを規制する法律ってあるの?

バレンタインの起源には諸説ありますが、そのひとつに、3世紀頃のローマ皇帝クラウディウス2世が「妻を故郷に残した兵士がいると士気が下がる」という理由で兵士たちの結婚を禁止していたのに反し、密かに結婚式を執り行っていたキリスト教司祭の聖バレンタインを処刑した日(2月14日)、という説があります。

日本においては、バレンタインデーを規制する法律は存在しません。しかし、サウジアラビアなど一部の国や地域では、宗教上の理由によりバレンタインを祝うことが禁止されているところもあるようです。


■禁止ルールを破ったらどうなるの?

日本でチョコレートを渡すことを禁止する法律はありませんが、学校の校則によりチョコレートの持ち込みが禁止されていることがあります。この校則を破ると、どうなるのか考えていきましょう。

「学校教育法第11条」によれば、「校長又は教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる」と定められています。

このため小・中・高校に関しては、校則に違反してチョコレートを学校に持ち込んだ場合は、「懲戒処分」を受ける可能性があります。

「懲戒処分」とはかなり重そうな処分に感じられますが、種類はさまざまあり、口頭注意、謹慎、停学、退学などがあります。一番重い処分と考えられる停学、退学について、バレンタインのチョコレートを持ち込んだことで、命じられることがあるのでしょうか?

■停学・退学処分になる可能性

停学処分については、「学校教育法施行規則26条4項」によって、公立私立を問わず、小中学校の児童生徒には命じることができないとされています。

退学処分については、「学校教育法施行規則26条2項及び3項」によって「性行不良で改善の見込がない者」「学校の秩序を乱し、その他学生又は生徒としての本分に反した者」といった事由に該当する場合に限定されており、公立の小中学校の児童生徒については、退学を命じることができないとされています。

幼稚園に関しては、各幼稚園が定める規則に基づき、園長が幼児の保護者に対して出席停止や退園を命じることができます。



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