ホストファミリーの受け入れトラブル対策について体験者が語る!
世界各国の留学生を、家族の一員として受け入れる「ホストファミリー」。異国の文化に触れられる、お金をかけずに英語を学べる、というメリットがある一方で、他人と暮らす上でのトラブルも気になるところです。そこで、ドイツ人留学生を10カ月間受け入れた、主夫で漫画家のムーチョさんにインタビュー。ホストファミリーとしての日常や娘さんの反応など、体験談を聞きました。
■娘たちの英語教育のために、15歳ドイツ人留学生のホストファミリーに
――最初に、ホストファミリーになったきっかけを教えてください。
ムーチョ:わが家には現在、10歳と8歳の娘がいます。僕も妻も帰国子女ということもあり、
『英語を話せるようになって欲しい』という思いが強く、スカイプ英会話やアフタースクール(学童保育)などさまざまな方法を試行錯誤していました。娘たちはそれなりに楽しんでいましたが、肝心の
語学力があまり伸びない。
やはり、1日の大半を過ごす家庭の環境を変える必要性を感じたんです。そこで、
Airbnbのホストに登録して、外国人旅行者を受け入れることにしました。
――家の中に外国人がいれば、自然と英語を聞いて話すようになる、ということですね。家に知らない人を泊めることに、奥さまの反対はなかったのでしょうか。
ムーチョ:
妻は当初、反対していました。でも、説明会に連れて行ってセキュリティの話を聞いたり、僕自身がAirbnbの良さをプレゼンしたりするうちに、理解してくれるようになりました。
ホストは1年半ほど続けたんですが、みんな良い人ばかりで楽しい経験でしたね。とはいえ、やはり数日〜1週間程度でいなくなってしまうので、
人間関係を築くのは難しい。
当時住んでいたマンションでAirbnbが禁止されてしまったこともあり、長期で受け入れるホストファミリーに興味を持つようになりました。そんな時にたまたま近所で開かれていた
ホストファミリー仲介業者の説明会に参加したところ、紹介リストに載っていた留学生がこちらの希望にぴったりだったんです。
――15歳のドイツ人の女の子ですよね。どういった点が希望と一致していたのでしょうか。
ムーチョ:娘たちに英語を学ばせるのが目的ですから、英語が得意なことは第一条件です。一般的に
ドイツ人は英語が上手ですし、発音もきれいなんですよ。若い方が
娘たちと仲良くなりやすいと考えたので、15歳という年齢もベストでした。
――他人と同じ家で暮らす、という点に不安はありませんでしたか?
ムーチョ:やはり最初は不安でしたから、
「まずは3カ月間だけ」という契約にしました。
最初はお互いに気をつかっていましたが、1カ月が経った頃には他人という感覚がなくなり、家にいるのが自然になりましたね。とても良い子でしたし、10カ月まで継続することにしたんです。実は、家の中に、
第三者がいることにはメリットがあって、子どもを怒鳴ったり夫婦ゲンカをしたりということがほとんどなくなったんですよ。人前で大声を出すのは、やはり恥ずかしいですからね。言い合いではなく話し合いをするようになったことで、家の中の雰囲気が良くなりました。