連載記事:お金の不安をなくす「貯まる財布」のつくり方
お金を貯めている人のワザを大公開。それはアノ瞬間から始まる!【お金の不安をなくす「貯まる財布」のつくり方 Vol.3】
「お金はいくら使ったかではなく、何に使ったかが大切」と語る、ファイナンシャルプランナーの横山光昭(よこやまみつあき)さん。これまで1万人以上の家計を「再生」してきた家計再生コンサルタントの達人です。
そんな家計の達人である
「横山家」の家計ワザ、興味ありませんか? そこで今回は、横山家(いうまでもなく、貯まっている人です!)が実践している「ひと工夫」についてお話を伺います。
横山さんは、いいます。
「お金は裏切りません。きちんと取り組めば、取り組んだ分だけ効果が出て、不安とも一線を引けます」。
■ATMでおろす瞬間から貯める人のワザが始まる
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横山家。じつはいまどき珍しい大家族なんです。
横山さんと奥さま、そして
6人の子どもたち。そんな横山家では、食費と日用品あわせて
月10万円までと決めています。それを5で割った2万円を、毎週月曜日に奥さまがおろしてくるそうです。
●ポイント1 週イチで決まった金額をATMからおろす
「2万円で1週間の生活費をまかなう」と決めると、たとえば水曜日くらいに財布をみると、「半分以上残っているから大丈夫」、もしくは「ペースが早いな」などがすぐにわかります。そうすると、細かい計算をしなくても自然に支出の調整ができるようになります。
「月単位だと感覚がつかみにくいし、月初めなどは気が大きくなって多めに使いがち。そうすると、月末にたりなくなって、我慢もできずに予算オーバーということを何度も経験してきました。そこで『
週イチで決まった金額をATMからおろす』にたどりつきました」(横山さん)
じつはこのときにもうひとつのポイントがあるんです。
●ポイント2 月の予算を5で割った金額を1週間分とする
「1ヶ月は、30日間か31日なので、4週間と数日。5週目は、7日間ありません。だから月初めから、週2万円を意識して暮らしていけば、月末の最終週は楽になります」(横山さん)
■口座もひとつの「財布」と考えるワザ
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これまでは常に持ち歩く「財布」でのお金の貯まる方法をご紹介してきました。でも横山さんは、「口座もひとつの財布」といいます。
横山さんは、基本の口座を
「使う」「貯める」「増やす」の3つに分けています。
●「使う口座」:日常で使う生活費を入れておく財布
●「貯める口座」:貯蓄の財布
●「増やす口座」:資産運用などを行う財布
ただ単に「口座を3つ作ればいい」というわけではありません。大事なのは、口座に
お金をいれていく順番。たとえば、「貯める口座」にまでたどりついていないのに、「増やす」口座に大金を投じてしまうというのは、厳禁です。
お金が貯まらない人というのは、この順番を間違えてしまうことが多いそうです。
●「使う口座
1カ月生活するための「消費」のお金。住宅ローンの支払いや保険・光熱費などの引き落としはこの口座からにします。この口座には、手取り収入の1.5カ月分をいれます
●貯める口座
「使う口座」から、少しずつこちらに移してお金を貯めるための口座。ここには手取り収入の6カ月分が貯まるまでをいれていきます
●増やす口座
「貯める」口座に6カ月分が貯まったら、それ以上はこちらに貯めます。この「増やす」口座は、証券会社の口座に開設するのがおすすめです
出典:『NHK「あさイチ」お金が貯まる財布のひみつ:不安がなくなる貯金の極意』