ぺこ&りゅうちぇる「子育ては、他人と比べないと楽になれる」<後編>
■ぺこりんがつらいと思うことは、僕でもつらい
――いま現在、具体的にはどんな生活を?
ぺこ:私はいま、ほとんどお仕事をしていないので、リンクと一緒にりゅうちぇるを送り出して、離乳食を食べさせたり、お散歩に行ったり。りゅうちぇるはお仕事から帰ってくると、自分も疲れているはずなのに、私に「疲れているはずだから、ちょっと休んで」と言って、リンクと遊んでくれたりもします。
――泣けるほど素晴らしいです。そんなりゅうちぇるさんの優しさは、一体どこから来るものなのでしょうか?
りゅうちぇる:ぺこりんだけに“家事や育児はお任せ”という気が、そもそもないんです。
パパ・ママの得意分野という考えがないので、“ママだから、大抵のことはぺこりんに任せておいた方がいいよね”とも思わないんですよね。
同じ人間だから、
ぺこりんがつらいと思うことは、僕でもつらいと思う。いまはリンクが小さくて、すぐにいろんな物を口に入れちゃうし、気を張る時期。ぺこりんは、僕がお仕事に行っている間、そんなリンクのことをずっと見てくれているんです。
僕が外でしているのはある意味“慣れているお仕事”ともいえるので、また違う疲れじゃないですか。僕にとっては、子どもとの時間がリフレッシュだったりもしますしね!
でも、ピーリングに行ったり、スパに行ったり、自分のためだけに費やす時間もあります。そういうところにもぺこりんは理解してくれるので、お互いさまだと思えるんです。
■「わが子は想像以上にかわいい!」がなぜ広まらないのか?
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2019
――育児をしていて、想像と違ったことはありますか?
ぺこ:想像より大変ではないし、すごく楽しいです。リンクが離乳食中にコップを振り回して投げちゃって、拾ったと思ったらまた投げて…そんなときには「もう、何で落とすのよ~」とは思います。
でも、“これがしたい”という感情が芽生えていることがかわいいと思えるので、爆発はしていません。プンプン! となるけど、その
イライラも一瞬で愛に変わる。大変で大変でどうしようもないということは、まったくないです。
りゅうちぇる:リンクが生まれる前、「大変」とか「思っているよりもキツイ」とか、マイナスな話ばっかり聞いていました。そういう話は回りやすいのに、
「想像以上に自分の子どもはかわいい!」という話は、全然回らないんですよね。ぶっちゃけ大変なことやつらいこともあるけど、想像以上にかわいいから、全然がんばれちゃいます!
――たしかにそうですよね。それでも実際には、産後に我慢が増えてしまうママも多いと思います。
ぺこ:私はほぼ我慢をしていないので、申し訳なく思うほどです。でも“赤ちゃんにイライラすること”よりも、“赤ちゃんにイライラしてしまう自分が嫌”という気持ちはすごくわかります。
言葉にするのは難しいけれど、ママももっと甘えてもいいのかなとは思います。私は、りゅうちぇるにも、母にも、友だちにも、どんどん甘えさせてもらっているので。
りゅうちぇる:プライドとはちょっと違うけど、ぺこりんには良い意味で
「こう見られたい」とか「しっかりしたママだと思われたい」というところがないんです。「大変だから来て」とか「お願い、手伝って」と素直に言ってくれるのは、すごく良いことだと思います。
――必要以上に、人の目を気にしてしまうママもいる気がしますからね。
ぺこ:そこを気にして悪循環になるくらいなら、
最初から甘えた方がみんなハッピーになれるかもしれないな、と。
りゅうちぇる:人の目を気にしたら、子どものことも他の子と比べちゃうと思うんですよ。だから、
比べグセは終わらせた方が楽になれると思います!
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2019