コミックエッセイ 思い通りにいかない夜には
「助けてよ」泣いて縋る元妻…長年虐げられた元夫が下した決断とは<父をやめる日 28話>【思い通りにいかない夜には まんが】
弓香がどんなに泣いて訴えようと、感情を露わにしてお願いされても、俺は何も感じることはありませんでした。
俺は奏が産まれてから、ずっと弓香に罪悪感を抱えていました。若い弓香を出産によって大学を中退させ、希望の進路につくこともできず、家に閉じ込める生活を強いてしまった…。俺自身は奏が産まれて幸せに思っても、弓香にその感情を持たせることができず、ただ何もしない日々を送るのはずっと苦痛だろうと思ってきたのです。
だから弓香が働かないことも家事をしないことも仕方ないことだと考えてきました。ただ俺が願ったのは、奏に関心を持ってほしい、家族でおしゃべりをして楽しく過ごす時間が欲しい―それだけだったのです。
でもその考えに固執するあまり、弓香の闇に気づかず、そして奏に及ぼす影響がわかった後も強い態度に出れなかったことを激しく後悔しました。俺はもっと早く弓香を追いだすべきでした。
ただ…すでに終わったこと。もう弓香に何を言われても、ただ「かわいそうな女」としてしか見えませんでした。
次回に続く(全31話)毎日更新!
※この漫画は実話を元に編集しています
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