コミックエッセイ 家族ってなんですか?
あっけなく壊れた家族…息子が示してくれた希望の方向とは?【家族ってなんですか? Vol.10】
離婚届を突きつけたとき、少しくらいは揉めるかと思っていました。
でも夫は、私の顔も見ずに「ああ、そう」とつぶやき、何のためらいもなくサインすると、また無言でゲームに戻っていったのです。
あっけないほど、簡単に。まるで私たちの結婚生活なんて、最初からどうでもよかったかのように。
拍子抜けしたと同時に、胸の奥がギュッと締めつけられました。
ずっと悩んで、迷って、ようやく出した答えだったのに。
…でも、これで終わった。
荷物をまとめて家を出たものの、これからのことを思うと不安で息が苦しくなりそうでした。
シングルで子どもを育てて、仕事もして、本当に全部できるの? 私にそんな力、あるのでしょうか…?
でももう、引き返せない。いや、引き返したくなんてない。
私はもう、“あの生活”には戻らない。戻らないって決めたんだから。
気持ちを落ち着けようと入ったファミレスで、偶然、園田と再会しました。
彼の顔を見た瞬間、張りつめていたものが一気にほどけて…気づけば、離婚したことを話してしまっていました。
園田は、黙って私の話を聞いてくれました。ジャッジもせず、否定もせず、ただ「そうなのか」と普通のことのように。
お会計を済ませてお別れしようとしたその時、息子が突然、園田に駆け寄ってギュッと抱きついたのです。
そんな息子を見て、私は驚きました――。なんで息子は園田にこんなに心を開いているの…?
次回に続く(全25話)毎日更新!
※この漫画は実話を元に編集しています
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