2017年1月21日 20:00
サルバムがピッティデビューで紐解いたジャパンモードの現在【2017-18秋冬メンズ】
Photo by Pitti Immagine (c)
サルバム(SULVAM)の2017-18年秋冬コレクションが1月12日、イタリア・フィレンツェで開催中のピッティ・イマジネ・ウオモ91(Pitti immazine Uomo)で発表された。2年前にミラノにおいて生地の見本市であるモーダウニカの招待で新人デザイナーのコレクションとして合同ショーに参加しているが、海外でのフルコレクションの発表は今回が初めて。高密度に管理されつつある現代社会から解放への叫びなのか、解かれて引きずるスニーカーのシューレースは、チョーカー風に首に巻かれたり、ドローストリングスとしてアウターやパンツから垂らされたりと、隠喩的だ。ビッグシルエットのカモフラージュ柄のコート、複雑にパターンを切り替えステッチワークされたパンツ、オーバーサイズのストライプシャツはカットワークでシルエットに変化を持たせている。生地の重みをシルエットに生かしたニットなど、すべてのアイテムが緩やかな打ち込みの素材を重ねたり、切り離したりすることで、ハイスピードな産業構造に反旗を翻しているようなコレクション。デザイナーの藤田哲平は山本耀司のコレクションのパタンナーを務めた後、2014年に独立しブランドをスタート。