くらし情報『日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】』

日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】

2018年2月20日 19:30
 

2月11日から14日に開催された靴の総合見本市「ミカム(MICAM 85)」で、今回から新たに、期待の若手12ブランドを集めた「エマージングデザイナー(Emerging Designer)」ゾーンが設置された。

選考にはシューズデザイナーのエルネスト・エスポジト (Ernesto Esposito)、アートディレクターのマルコ・ブラガ(Marco Braga)やファッションエディターのアレックス・ヴァカーニ(Alex Vaccani)などがあたり、その革新性、市場性、技術性など様々な角度から各々異質なブランドを基本と言うことを軸に選出されたという。

アンダーカバー、A&Sとコラボを手掛けるアデュー

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日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
アデューとアンダーカバーのコラボレーション

日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
アデューとアーツ&サイエンスのコラボレーション
パリをベースに活動するアデュー(ADIEU)は仏でハンドメイドのシューズメイキングを学んだベンジャミン・キャロン(Bemjamin Caron)と、アルベール・エルバスやギ・ラロッシュ、イヴ・サンローランなどで経験を積んだイザベル・ゲドン(Isabelle Guedon)が5年前にブランドをスタート。今年1月にピッティ・ウオモで発表されたアンダーカバー(UNDERCOVER)の2018-19年秋冬メンズコレクションショーで、今回出品されているコラボレーションモデルが登場した。彼らは以前から日本のアーツ&サイエンス(Arts & Science)とのコラボを行っており、アンダーカバーとはソニア・パークの紹介がきっかけだったと言う。

ベンジャミンと(高橋)盾は、音楽を始め興味のあるものや影響されたものがまったく同じ。同じ環境で育った双子みたいなの(笑)。だから作るものもすぐに理解し合えた。ピッティ・ウオモで発表されたアンダーカバーのショーには鳥肌が立つほど興奮した」とイザベルは話す。パリを拠点にしているが、現在、素材はフランスが中心ながら、生産はポルトガルで行っており、天然ゴムを使用したラバーソールのクリーパーズシューズがアイコンモデル。今シーズンはファブリックのチェック柄やラバーラップのスニーカーなど、レザー以外の素材のモデルが新たにラインアップされている。----
パリからのニューカマー、ソロヴィエールとル・フロウ・パリ
日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
ソロヴィエール
同様にパリで2014年6月にスタートしたソロヴィエール(SOLOVIERE)は日本のセレクトショップを中心に、メンズ、ウィメンズともに人気が拡大しているブランド。アレクシア・オーベールがデザインするトスカーナレザーを使ったイタリアンメイドのカーフスエードのフラットシューズは既に日本ではヒットアイテム。日本市場での成功はもとよりグローバルに拡大しつつあるブランド。既に人気のスニーカーに加え、2018-19年秋冬はハイキングシューズ、ウィメンズのプリンセスブーツ、サテンのリボンパンプスなどもラインアップ。カラーも豊富に展開されている。

日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
ル・フロウ・パリ
ハンドペイントに見える詩的なパターンをスニーカーに描き出すル・フロウ・パリ(Le Flow Paris)は2016年にデビューしたブランドながら、ファーストコレクションの「Cold Wave」でジバンシィ(GIVENCHY)とのコラボをはじめ、既に複数のラグジュアリーブランドとの取り組みもスタートしている。デザイナーのリオネル・フロッキ(Lionel Le Floch)は正式に靴のデザインを学んだことはなく、自身のバスケットボールの経験とヒップホップとジャズ、アートからの影響を靴のデザインに反映させているというが、写真家のケヴィン・クーリオ(Kevin Couliau)と日本の画家、アキヒト・タクマの影響が大きい、と本人は話す。ハンドペイントに見えるソールのパターンはインジェクションで、伝統的なスニーカーのテクニックを現代に応用し、アスレジャーと欧米でブームの墨絵が合体した超軽量のアートソールは新しいシグニチャーとして注目されている。

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NY発のアジアンデザイナーが巻き起こす新しい流れ
日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
ゼイニューヨーク
同様に日本からの影響を話すのはNYをベースにブランドを展開するゼイニューヨーク(They New York)。NYでデザインとマーケティングを学んだアンジェラ&ジャック・リン兄妹(Angela and Jack Lin)のスニーカーはミニマムデザイン。その影響は「無印良品の原研哉と建築家の安藤忠雄」とジャックは話し、自社サイトは日本語でも表示される。

「実家は30年以上続く台中にある靴工場で、100%日本のブランドのOEM。父も祖父も日本語を話し、横浜に住んでいたこともある。これまで自社ブランドは手掛けたことがなかったが、バウハウスや日本の近代グラフィックや建築をコンセプトデザインに自分たちの思いを表現することを考えた。生産はすべて台湾の家族の工場。靴のシルエット内に縫い目のない熟練した職人による製法が特徴」と話す。

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ジャック・リン(Jack Lin)
また、ミニマルで未来的なデザインを特徴とするアブセンス(ABCENSE)もYoyo PanとJhuosan Wang男女二人の台湾人のデュオブランド。さらに、スニーカーブランド、iRiは韓国人デザイナーのジャネット・ヤン(Janet Yeung)とラティフ・ナワブ(Lagtif Nawab)の男女デュオブランドと、アジアのデザイナーたちが昔からの技法とハイテクをハイブリッドさせて生み出す靴は、新しいマーケットを生み出しつつある。

いずれも自分たちのHPからのオンラインでの販売を中心に人気が広がり、日本からのオーダーも増えつつあるという。イリ(iRi)はジジ・ハディドやケラーニなどが履いていることで話題となり、NYをベースにネオプレーン素材を使ったグラフィカルなカラー、大胆なシャークソール、幾何学的なヒールとデザインの視認性が高いことも人気の理由だ。

日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
イリ
さらにオブジェ風のヒールが特徴のイスラエルのコービ・レヴィ(KOBI LEVI)、とフランスのドンドックス・パリ(DONDOKS PARIS)、イタリアのグッドバイブス(GOOD VIBES)とマダム・コセッテ(MADAME COSETTE)、英国のメラ・ヴォディアノーヴァ(MERAH VODIANOVA)、ベルギーのWHF(WEBERHODELFEDER:ウェーバーホーデルフェデラー)が選出され、イタリアだけはなくグローバルな視点で、未来に向けたシューズデザインに積極的にスペースを提供する新しいMICAMの姿勢を訴求した。

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経産省のジャパンブースには6社が参加
日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
CUTE
一方、日本のシューズメーカーはパビリオン7のコスモポリタンゾーンに経済産業省がJAPANブースを出展。今回、リーガル、ブーツを主力に展開する東京のブラザーブリッジ、2013年にスタートしたジェンダーレス、エイジレス、ボーダレスをコンセプトとする東京発信のブランドChaka、シューズのアッパーとソールをジッパーで着せ替えできるJohnny & Jessy、ひらがなの“にゅ”のロゴがアイコンのスニーカーを展開するサンガッチョ ジャパン、神戸長田の靴メーカータイムテーブルが海外に向けにスタートしたYale+No.88の6社が参加。フィレンツェで学んだ後、セミオーダー靴を手掛けるブランド「nabe」を手掛ける靴職人の渡辺ヒロシのデモンストレーションと、足のサイズを3D計測するスキャナーのCUTEがデモ機を展示した。

日本の文化、市場を足がかりにグローバルに向かう次世代シューズブランド【伊MICAMレポート】
渡辺ヒロシ

Text: Tatsuya Noda

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