名店、新店、職人 パリで和菓子に出会う【CHAPTER.2:パティスリー朋 TOMO】
日本文化が織り込まれた和菓子が、いま欧米諸国でも注目されている。美食大国であり、お菓子の国であるフランス・パリで、人々に愛される和菓子店や和菓子職人など、パリの和菓子を訪ねてみた。

フランス人店主が手掛ける
どら焼きのサロン・ド・テ
ふわふわ、もちもちの皮に餡を挟んだどら焼きは、洋菓子に近い和菓子かもしれない。パリ2区にある、どら焼きをメインとしたサロン・ド・テ「パティスリー朋 TOMO」。オーナーである、フランス人パティシエ、ロマン・ガイヤさんは、昔から日本茶が好きで自然と和菓子に惹かれていった。パティシエになりフランス伝統菓子をつくるなか、和菓子にフランス菓子の要素を取り入れてみたらおもしろいのでは、と思うようになる。

“どら焼き”のような丸いオブジェと店主ロマン・ガイヤさん
そんな時、和菓子職人の村田 崇徳さんに出会い、ふたりで2016年に「パティスリー朋 TOMO」を開店。パンケーキに似ているためかパリっ子にも馴染みやすく、買ってすぐに食べ歩くひとから店内でお茶と味わうひとまで、オープンから2年で“どら焼き”はパリのおやつになった。

注文を受けて焼きはじめる。香りにそそられて扉を開けるひとの姿も
季節のフルーツやクリームで、華やかに彩るパリ製どら焼き
今は、ロマンさんが店主として店を切り盛り。