2017年11月3日 11:55
ザ・リラクス 2017-18年秋冬ウィメンズコレクション - バランスの妙こそ“らしさ”の証
ザ・リラクス(THE RERACS)の2017-18年秋冬コレクションは、“葉”のシーズンだ。種から育った植物が実るまでの過程、花咲く日を今かと待ちわびる今季。ブランドのこれまでを振り返り、着実に歩むこれからを見据えるためエネルギーを蓄える時でもある。デビューコレクションのコンセプトであったバトルドレスユニフォーム(BDU)という言葉にインスピレーションを受けた。
何よりも、ザ・リラクスのワードローブは、全体を通してパターンと素材のバランスが絶妙。であるが故、どの角度から見ても美しく立体的なシルエットが感じられる。ダイナミックなメルトンコートは、表面はソフトな光沢のあるカシミヤ、裏面はライトなメルトンから成る。適度なハリのある生地を分量たっぷりに使い、さらにサイドスリットを施すことで形成した裾広がりのラインは、肩が落ちたラフな印象ながら上品さを十二分に醸し出す。
フラットかつ、タテを強調するシルエットが多いから、表情豊かな素材は際立っている。蓄熱性のある中綿を包み込んだウールシルクサテンの耐熱性素材は、キルティング加工も相まってミリタリー感のある1着となった。ワンピースの肩に施したドットボタン、脇のファスナーなどには、利便性だけでなくデザインディテールとしての意味をもたせている。