2019年5月5日 19:30
リトゥンアフターワーズ 2019-20年秋冬コレクション - “魔女”は本当に魔女なのか?
リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)は、2019-20年秋冬コレクションを発表した。
魔女狩りと反転
魔女のための衣服を製作した前シーズンの「For witches」に続き、魔女に焦点を当てた今季。「Who is the witches ? Who are the witch」と題したコレクションのキーワードとなるのは、「魔女裁判」と「反転」だ。
例えば、タロットカードの“吊された男”が向きによっては処刑されているようにも、のんきに踊っているようにも見えるように、物事を「反転」させることで、相対する概念が実は背中合わせであることが浮き彫りになる。だから、「魔女裁判」によって、集団の一義的な価値観の中で「魔女」だと吊るし上げられたとしても、価値観が揺らぎ、反転すればその事実も覆されるのだ。
概念はいつでも“反転”する
このコレクションでデザイナー・山縣良和が提示するのは、加害者と被害者、傍観者と当事者、光と影、白と黒、美と醜、男と女など、相対するもの同士の概念の危うさ。いつでも反転しうる、不安定さをはっきりと示した上で、価値観に縛られない、新たな人間性と異次元の空間を模索していく。